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やはりというかさすがというか、この度の第114回我々学園生徒会長選挙でご当選されたのはグルッペン様となった。2位以下と圧倒的な差をつけてのゴールは華々しく、絶対王者の風格を漂わせながらの当選確定時には雨雲もないのに空に虹がかかり天から雹が降る異常気象。校庭を覆ったお祝いの花は華道部やフラワーアレンジメント同好会などに寄贈されていったけど果たして使い切れるのか。そしてこんな目出度い日にトントンのズボンのゴムがズタズタの伸び伸びになってしまったのはなぜなのか。
「寿命だったんかなぁ…」
物を大切にして起こった現象ならいいけど半ケツで家をうろつくのはやめて欲しいな。
「グルッペン。会長当選おめでと♡」
「アぁ、まァこれもネ、皆様のおかげだから。とりあえず崇めてドウゾ」
ヘッドセットから流れた軽やかな笑い。画面上に表示された黒と金の鷲が羽ばたく栄誉ある国を迷いなく選んでふっと一息つく。
「それより準備は出来てんのか？」
「ん？俺もう待機中やで？」
「ちげェよHo1じゃねェよ副会長選挙に決まってんだろ。オレが生徒会長になった今、候補者個人への応援や手助けはアウトやゾ」
「フェアじゃないもんね。何回やってると思ってるん？そんで通例として会長選挙で2位だった人が当選しやすいのも知ってま〜す」
やけに楽し気で間延びした口調に乱れはなく、余裕も焦りも、自信も落胆も、どの感情も見せないから腹も探れない。
「いつも言ってるが、オレに遠慮せず会長選挙に立候補してもエエんやぞ？」
「うん。いつも言ってるけどそれで俺が当選したらどうするん？」
「アﾞッハッハ！全力で叩キ潰したるわ」
こわーい、などとどの口が言うのか。台本通りに人を表舞台で暴れさせての面従腹背。演者の限界を見極めて舞台装置でドッキリ仕掛けてくる奴の方がよっぽど怖いやろ。
「ホントに野心がないヤツらだ…。ってかトン氏遅くね？なにやってんだアイツ。寝てんのか？｣
直接電話でもしてやろうと携帯を持ち上げた直後、通話アプリがピコンと鳴った。すぐに物音と遅刻野郎の腑抜けた声。
「や〜遅くなってさぁせん！ボクのズボンのゴムがめっちゃ伸びまして、Aがそれ履いてきゃっきゃしてんの見てたら忘れてましたチッス！やぁホンマ可愛かったっす！」
「言い残すことはそ、」
「えっ見たーい！動画送って？」
「イヤですぅ」
………あらゆるゴム引きちぎってやろうか。
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輪廻(プロフ) - うわぁめちゃくちゃ面白いです！！！！ (2021年10月30日 2時) (
レス) @page23 id: dceee3a757 (このIDを非表示/違反報告)
あまぎ(プロフ) - ひなひなさん» あぁぁぁありがとうございますー！！！話数が急に若返りましたね…すいません助かります。しかも褒めて頂いている…！願ったり叶ったりみたいな気持ちです！また何か訂正箇所があったら教えてください！ (2021年4月23日 20時) (レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
ひなひな(プロフ) - 64話が14話になってますよ(ﾎﾞｿｯ)とても面白いです！凄く面白いです！物凄く面白いでs(( (2021年4月23日 18時) (レス) id: a43ccc94fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまぎ | 作成日時：2021年1月30日 17時
