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靴底にバネがついているとしか思えない並外れた跳躍力があっという間に返しのダンクシュートをリングに叩き込んだ。
ポーンと放物線を描いたボールが私の眼前でフェンスに阻まれコロコロと転がっていく。
ビックリした…フェンスが無ければ即死だった。
「ん？…あっ」
私に気付いたトントンがすごい勢いで駆け寄ってくるのが見える。あ、やば。いや、というか準備の手伝いに行かないといけなかった！やばい！
慌ててトントンに頑張ってと気持ちを込めて手を振ると運動場へダッシュした。
外に設置された自販機のそば。
全速力で走ったせいで横腹が死んでろくに手伝いができなかった私に軽やかなステップでバスケをしていた男子が投げて寄こした紙パックのオレンジジュース。
なぜ渡されたのか分からず、可愛らしく擬人化されたミカンと表情の掴めない男子生徒とを交互に見比べてしまった。
「自分具合悪そうにしてたやろ」
「…？」
「さっき」
体育の授業のことを言ってるのかな？確かに横腹が痛くて庇いながら動いてたのは認めるけどなんで知ってる。私がいた運動場はバスケコートのさらに奥、校舎からじゃ人なんて豆粒ぐらいにしか見えないのにその中から私を探したってこと？どんな視力？醜態を見られて普通に恥ずかしいんですが？
「それは…あの、横腹が痛かったからで…。これ頂いていいんですか…？」
「ええけど。横腹？」
横腹痛くて動けなかったん？と聞いて来る男子に我ながら間抜けな理由だなぁと思いながら頷くとなんやと笑われた。
「トントンがめっちゃ心配してたからボールが当たったんかなって、違ったんか」
トントンが爆速で寄って来た理由はそれか。確かに私もボールが飛んできて反射的に腕で顔を庇ったけどフェンスのおかげで当たるどころ掠ってもいない。このオレンジジュースは怪我させたかもしれないお詫びの品だったってことね。
「どうしましょう、ジュース返します？」
「いらんよそのままもらって、あ、でもトントンにゾムからもらったって言ってな」
「ゾム、さま？」
「きしょいから様やめて。そんじゃまた」
方向転換したゾムさんは私たちと入れ替わりで体育の授業らしく、走って運動場に向かっていった。
っていうかゾムさんじゃん。元生徒会じゃん。道理で待ってくれてるお嬢さん方が遠巻きで騒いでるはずだ。飲みにくいことこの上ない状況に、売りに出したら法外な値段が付きそうな紙パックに目を落とした。
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あまぎ(プロフ) - linkeaさん» 心に染みるコメントありがとうございます！tﾝ氏の妥協の産物ﾛﾎﾞﾋﾟｯﾋﾟですが自分で想像して可愛いと悶えたりもしました。彼には是非あざと可愛い行動をして欲しい…！こちらこそ楽しく読んで頂けるのめちゃめちゃ嬉しいです！今後ともよろしくお願いします！ (2021年2月21日 16時) (
レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
linkea(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます！！19話目のピッピの流れめっちゃ好きです笑 こんなにも面白い話ありがとうございます！ (2021年2月20日 12時) (レス) id: b1d2253538 (このIDを非表示/違反報告)
あまぎ(プロフ) - ゆりおとめさん» そこに触っていただけるとは！ナカーマです！自分からは好きな人に好意を持って接すれるのに好意を持った相手から好意を向けられると嬉し恥ずかしになってしまう、そんなトnさんを推したくて書いてるので反応頂けて嬉しかったですー！コメントありがとうございました！ (2020年10月2日 19時) (レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりおとめ(プロフ) - 10話の「自分からは行けるけど、夢主から来られると挙動がバグるtn」にmoeました。 (2020年9月30日 22時) (レス) id: 01e13c464f (このIDを非表示/違反報告)
ゆりおとめ(プロフ) - 好きです (2020年9月30日 22時) (レス) id: 01e13c464f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまぎ x他1人 | 作成日時：2020年1月9日 18時
