二次小説 探偵チームｋｚ事件ノート 短編集２

初恋　七彩 ページ16

THE・迷走







彩「んも〜忍、天然♪」



立花の柔らかい優しい声をもっと聞きたい。



立花の幸せそうな、その笑顔を自分だけに見せてほしい。




いつからだろう。



そんな風に思ったのは。









何だろう、この気持ち。



答えを知っているけど、認めたくなくて、大きく息をはきだした。



彩「大丈夫？忍、体調悪い？」


そんなことないが、今は立花から逃げようと思う。



忍「ん、なんかダリぃわ。ごめ、帰る。」


彩「ん、気を付けてね。」





そうやって、俺はゲームに逃げる。


いつものことだ。


珍しくない。









『必殺・∞花ボンバー！』


ゲームのキャラが立花そっくり。


高い声も。


可愛らしい外見も。




あぁ、結局俺は立花から逃げれねぇんだ。





ゲームのキャラでさえも愛しく思うなんて、キモすぎる。









ゲームオーバーになるのを承知で、スマホの電源を切った。









胸が痛くて。


張り裂けそうで。



不覚にも涙が流れそうで。









認めずにはいかなかった。









これは恋だ。






このドキドキも、切なさも。



「恋だから」


って言える。









でも俺はその気持ちに蓋をした。

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