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夜は、治りますようにって願って
朝も希望を持って目を覚ましたのに
起き上がると頭はフラフラしたまんま。
A「…さいっあく」
早退だけじゃなく、
欠席も、大嫌いだった。
人間関係に疲れるくらいなんだから
いっそのこと学校が好きじゃない、くらいまで行けば
何の迷いもなく休んでいただろうに
生憎、昔から学校は好きだったみたい。
しかも、今日は体育祭。
もう二度とない、高校三年の
高校生活最後の体育祭。
無理してでも、行くしかなかった。
アヤとクルミから来ていた
大丈夫か、というメッセージに
余裕、なんて嘘をついて
重たい体と重たい頭をなんとか働かせて
私はいつも通り家を出た。
外はカラッと晴れていて、
体育祭日和を通り越し、暑いくらいだった。
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作者名:あおり | 作成日時:2017年4月12日 19時