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一週間後、グラウンドでは
運動部のかけ声ではなく
体育祭の応援練習の声が響くようになっていた。
運動部の大会が終わったら
次はすぐに体育祭がやって来る。
重岡の所属するサッカー部は
いいところまで進んだらしいけど
優勝までは届かなかったって、教室で嘆いていた。
体育祭で悔しさ晴らしてやる、なんて言って
もう切り替えていたけど。
A｢あっつ…｣
梅雨時の暑さは、ものすごくこもっていて
本当に好きじゃない。
大毅｢…お前さ｣
A｢え、うわ、何｣
大毅｢ちゃんと食べんと、ぶっ倒れんで｣
A｢いや、食べてるけど｣
大毅｢細すぎ｣
A｢あんまり見るな｣
放課後に話しかけられたあの日から
少しだけ重岡と話すこと、
というか話しかけられることが増えた。
学校に残っている理由を聞くこともないし、
だからと言って内容のある話をされている訳でもないけど、
突然距離が縮まったみたいに。
A｢倒れないんで、ご心配なく｣
大毅｢ふーん｣
重岡は、分かりやすそうで
全然掴めない。
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作者名：あおり | 作成日時：2017年4月12日 19時
