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A｢なんかあった？｣
大毅｢いや、いっつもこの時間に一人で帰ってるやろ？｣
大毅｢いつか話しかけよう思っててん｣
重岡とは、一回か二回くらいしか話したことがない。
今年初めて同じクラスになったし、
そんなに仲がいいとかでもない。
大毅｢いつも何してるん？｣
A｢別に、何もしてへんよ｣
大毅｢じゃあなんで？｣
A｢一人になる時間が欲しいだけ｣
部活終わりの重岡は尋常じゃないほどの汗をかいていて、
誰よりも早く着始めていた半袖シャツにも、
じんわりと汗が染みている。
大毅｢別に、なんもないならええんやけどさ｣
大毅｢なんかあったらいつでも言うてや、その、クラスメイトやし｣
A｢あ、うん、ありがとう…？｣
大毅｢じゃ、また明日｣
重岡は特に深く聞くわけでもなく、
ちょっと話すとすぐに帰って行った。
理由はあるけど、別に深くもないし
本当に何もしていないし何もないから
別にそれでいいんだけど。
A｢変なやつ｣
そう思った。
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作者名：あおり | 作成日時：2017年4月12日 19時
