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抱きしめてしまった。
よろけた君が小さな声で放った言葉があまりにも可愛くて、我慢が聞かなかった。
「このまま、もう少しだけいいので……
……このままで。」
ぎゅっと抱き締めた。割れ物を触るように優しく、包み込んだ。初めて触れた彼女の体温は暖かくて、ふんわりと小花と梨の香りがした。でも、それ以上に彼女の匂いが忘れれなかった。
“The 女の子”って感じの香りでドクドクと鼓動が早くなった。
でも、同時に安心感が凄かった。
俺も、このままでいたいって思った。ずっとこのままがいいって思った。
「三ツ谷く〜ん！」
廊下から俺の名前を呼ばれた勢いでぱっと手を離すとAちゃんは自律して恥ずかしそうに後ろを向いて手鏡を出した。
ガラッと扉が開きクラスの実行委員の人がひょこっと顔を出した。
「あ、いた。三ツ谷くん、有志の先生呼んでますよ」
「わり、ありがとな」
バタバタと俺が部屋を出ると、「あ、Aちゃん足大丈夫〜？舞台出るんだよね〜？」と話しながら家庭科室に入っていった。
それを小耳に俺は先生の場所に向かった。
作業がほとんど終わる頃には夏ではあるがすっかり暗くなってしまい、遅くまでAちゃんは頑張ってて本当に偉いと思った。
俺よりAちゃんの方が刺繍や細かい作業が得意だからと甘えていたとこも少なからずあった。
文化祭の刺繍のある作業は本当にほとんどAちゃんがやってくれた。
部室の鍵を職員室に返しに行くとAちゃんが職員室から出てきた。
「あ、三ツ谷先輩お疲れ様です」
そういい彼女が帰ろうとしているところを俺は止めた。
「……時間遅いし、送るよ。下駄箱で待ってて？」
鍵だけ元の場所に戻して下駄箱に向かうとAちゃんが待ってた。
「ごめんね！急に誘って」
「いえ！」
「じゃあ行こっか」
家とは反対方向だけど、Aちゃんと少しでも一緒にいれるならそれでいい。
慣れた足でAちゃんの家に向かった。
帰り道、いろんな話をした。将来の夢のこと、行きたいって思ってるとこ、好きな舞台や映画のこと、夏休みのこと。
どれも、全部、ぜんぶAちゃんらしくてグッときた。
「三ツ谷先輩は好きな人とかいるんですか？」
「すきなひと？」
ビビってないよね絶対
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アヤミ(プロフ) - 天狐さん» 指摘コメント恐れ入ります。修正と共にお詫び申し上げます。今後このようなことがないよう精神ともに気をつけます。 (2021年10月3日 6時) (
レス) @page5 id: e4f23350bf (このIDを非表示/違反報告)
天狐(プロフ) - ページ5の三ツ矢のバイク、バブじゃなくてインパルスです… (2021年10月2日 23時) (レス) @page5 id: dd864c9e93 (このIDを非表示/違反報告)
アヤミ(プロフ) - 。さん» コメントありがとうございます！気になるように制作出来て良かったです！ (2021年9月11日 21時) (レス) id: e4f23350bf (このIDを非表示/違反報告)
。 - ア''ア''ア''ア''ア''！！！！続き気になる！！！どうしてくれんだよ(？) (2021年9月11日 8時) (レス) id: 9fc44877f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アヤミ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年9月2日 11時
