コマンド9 ページ9
A自身、初めてだった
Aは難ある性格だが先生や目上の人、学校の一般生徒等には丁寧に敬語を使っていた。まあコネシマ等の例外もいたが
そして怒りを露わにすることがない。最後に怒ったのは姉が引越しした時ぐらいだっただろうか。それも子供の頃の話だった
彼女は冷静沈着に鬱に言い放った
「この学校から出ていけ宇津木鬱」
それは瞳に何も光が灯らず瞳孔は縮小し、見下すように言い放った
その事に、鬱は笑った
ut「いやぁ予想通りで安心したわ」
「どういう意味だ」
ut「この部屋入ったらAちゃん怒るやろなぁって考えとったんよ」
鬱は上機嫌に椅子から立ち上がり、部屋窓を豪快に開けソファに置いてあった下着を違う男教師の机の中へ入れた。そこでAは気づいた
鬱はわざわざ自分を怒らすために策を練っていた
「………それで、案件は」
ut「あれ、さっきの威勢はどこへ行ったん?」
「私の勘違いのようだったので」
ut「ふは、流石この学園の首席やわ。頭が良くて先生怖いわぁ」
綺麗になったソファに深く座り、鬱は隣に座るように手でソファを叩いた。Aはもちろん動じなかった
すると鬱は手を伸ばし、Aの手首を掴むと強引に引っ張った
「うわぁッ!?」
ut「おいでや」
重力には逆らえず、Aはそのまま鬱の胸の中へダイブした。いくら冷静で物事を客観的に見る合理主義者でも脳の回転がストップした
Aは事の重大さに気づくと顔を少し赤面した
そして抵抗した
「は、離せ変態教師!」
ut「えー、嫌や」
「(まずい。非常にまずい。生徒会長が教師と抱き合ってたなんて見つかったら退学所の騒ぎじゃない!)」
退学し、ただでさえ忙しい親が誹謗中傷の嵐になり最悪引越しというルーティンがAの脳裏に浮かんだ
「はっ、離せっ」
ut「そんな暴れんといてや。俺の話聞いて欲しいんよ」
「話を聞く前に離せ」
ut「まぁ、そんなこと言わんといてや」
鬱は強く抱きしめたまま話し始めた
ut「入学式からな、Aちゃん見つけた時これやって思ったん。俺の運命の人はこの子しかおらんって。でもAちゃんガード強いからさ。こうなってるわけ」
「知らん!私は貴様の運命の人とやらではない!」
ut「嗚呼、可愛いでAちゃん。必死に抵抗しながら顔を耳まで真っ赤にする所とか」
「してない!断じて!」
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雪飴(プロフ) - osmnさんはトルコ軍服だったはず… (5月15日 0時) (レス) @page5 id: d7ef61fced (このIDを非表示/違反報告)
がいこうかん(プロフ) - じばくとっこうたいさん» コメントありがとうございます!!更新が遅れていてすみません……今年も皆様に物語を届けられるように精進していきますよでご声援のほどよろしくお願い致します (2022年1月7日 0時) (レス) @page24 id: 5b2935e593 (このIDを非表示/違反報告)
じばくとっこうたい - すごく面白いです!最推しが三強なので本当にやばいです(迫真)推し達が含みのある言い方をする度にうおぉってなります。ヴァルキューレ戦記、飼育箱も大好きです!金曜日が楽しみです! (2021年9月6日 20時) (レス) id: 8209a7a990 (このIDを非表示/違反報告)
ネロ - がいこうかんさん» こちらこそ!ありがとうございました (2021年3月24日 6時) (レス) id: 60a73795c6 (このIDを非表示/違反報告)
がいこうかん(プロフ) - ネロさん» 沢山のコメントありがとうございます!これからどんどん絡み入れていきますので心待ちにしててください!作品ですね!読み次第コメントします!ありがとうございます! (2021年3月23日 23時) (レス) id: 5b2935e593 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がいこうかん | 作者ホームページ:http://around-the-clock
作成日時:2020年11月23日 15時