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俺よりも先に。
いつも先回りするんだから。
今回くらい、後に来てよね……………。
ベッドの上。
朦朧とする意識の中で
困った様に綺麗に笑う、君の白い手を取った。
『何してんの、点滴外しやがって。笑』
『…伊野ちゃんが先に死ぬのが悪い。』
『ふはっ、うん、それはごめん。』
久しぶりに繋いだ君の手は、
死んだ筈なのに何故だか
とても温かかった。
『山田、これからはずっと一緒だね？』
『これからも…だろ？』
俺達の物語は、ここから始まる。
どうしようもなく、不思議な愛だから。
続く
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