第百十八話。制作。 ページ29
「その私が制作した機器と雲雀様の炎によって徐々に容態が安定し、出歩けて、さらには少しの時間なら戦えるまでになったのです」
まさに奇跡。なにがどうなってそうなったのかは分からないけど。
まず、どうして恭弥の炎なんだ？同じ月の炎なら分からなくもない…でも、恭弥なんだよな。
「おそらくですが、雲雀様の炎であった理由は雲雀様の持つ破格の炎、つまり質と量が属性の違いを凌駕したのではないかと」
めちゃくちゃだな。おい。
……しかし、それなら納得はいく。そもそも、元を辿れば僕は初代雲の守護者の子孫だ。炎の相性はいいのかもしれない。
「でも、それだけ雲の属性の炎を注ぎ込まれたら属性に変化や、異常は表れなかったんですか？」
正直死ぬ気の炎についてはあまりよく知らないけど、よくないんじゃないの？そういうの。
「そうですね、それは私も疑問に思ったのですが雲雀様曰く”問題ない”と」
恭弥の事だからなー…よくわかんない理論振りかざしてそう……いや、十年後の恭弥は……
……話したことないからわかんないな！
きっぱりと考えを切り替えた僕。(一目だけでも見てみたかった十年後恭弥)
「状態が安定してからは私の機器はあまり使われてなかったそうですが、雲雀様はその治療の為に時々帰ってきていましたね」
……甘い！そこまで尽くしてくれるなんて正直嬉しいけど恥ずかしい！！
何が恥ずかしいって、それが他人に丸々バレてる事だよ！
……あ、そういえば。
「僕の人体実験的なあれそれ、知っている人って他にいました？」
個人的に言ってあるのは恭弥と骸くん。可能性として骸くん経由でクロームちゃんってとこか。
でも十年後のビアンキさんとかに会ってもこんな話されてないから全員が知ってる訳じゃないんだろう。
……大々的に知られていてもちょっと嫌だけど。
「そうですねぇ、私は雲雀様から軽く説明を受けましたから知りましたけど……他の方はあまり知られていないのではないかと」
ほっと胸を撫で下ろす。知っている人物からしてあまりペラペラ喋る人達じゃないからよかった。
「あぁ、でも十代目は知ってましたね」
「……ど、どこから漏れた……？ボスだからか……？」
思わず小声でブツブツと呟く僕。だってびっくりしたんだもん。なんでツナくん知ってんの？
「なんでも貴方様が倒れた所を見て、雲雀様に問い詰めたとか……十代目らしいですね」
バレた原因は僕だった。
((恥ずかし……))
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 372人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たかさ(*^^*)(プロフ) - とまさん» ありがとうございます！正直久しぶりの更新なので読んでくださる方がいるか不安だったのですが、コメントとても嬉しいです！頑張ります！ (2020年6月28日 18時) (
レス) id: 78054b484b (このIDを非表示/違反報告)
とま - 最新楽しみにしてます!面白いです。頑張ってください！ (2020年6月28日 17時) (レス) id: 99861cccf4 (このIDを非表示/違反報告)
たかさ(*^^*)(プロフ) - アップルパイ♪さん» 申し訳ありません。台本書きにすると文字数制限の関係でかなり厳しいのです。読みにくいのは私の表現力の無さのせいなので努力したいと思います。誰が言った言葉なのかなどの質問は受け付けますのでご理解いただけますと幸いです。 (2018年4月15日 10時) (レス) id: 43dfc0e37e (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ♪(プロフ) - 少し読みにくいので台本書きで書いてもらっても大丈夫ですか？すごく面白いので更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2018年4月15日 8時) (レス) id: 12d5eb2c7d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ガーディアン@たかさ | 作成日時：2018年4月11日 17時
