10年後からやってきた!?【番外編】 ページ13
『……あの場面で頬にキスはズルくないですか…』
七海「さぁ、なんの事だが。」
『建人さんの意気地無し!』
突然の名前呼びに胸が高鳴る。
…ダメだ、相当彼女に惚れ込んでいる…
『建人さん顔真っ赤。』
七海「気の所為です。」
たまに余裕そうにするのがムカつく…
『建人さん、手、握りたいな。』
七海「…良いですよ。」
『良いんだ!?』
七海「しませんよ?」
『しますします!』
ギュッと、指を絡めるように手を繋ぐ。
所謂、恋人繋ぎだ。
大人になっても彼女の手は小さい。
そこがまた可愛いな、とさっきから彼女の可愛い所しか見えない。
『大好きです、建人さん。』
七海「それは是非あちらの私にも言ってください。」
『…ふふ、絶対言います!』
一瞬彼女が悲しそうな顔をしたが、すぐにいつものように笑ったから気の所為かと思い、気にしないことにした。
この後、無事に任務をこなす。
10年後の彼女はとても強くなっていた。
きっと、私より上。
七海「今、Aさんの階級は?」
『建人さん、聞いて驚いてください。
僕、今は特級なんです!』
まさか、特級…
そんなに強くなっているとは…
確かにAさんの術式は強力なものだ。
特級でも有り得なくはない。
七海「強くなったんですね。」
『そうなんですよー!だから、褒めてください!』
七海「……あちらの私に褒めてもらってください。」
『それができないからこうしてお願いしてるんです!』
七海「できない?何故?」
『…だってあっちの七海さん話してくれなくなったんだもん…』
七海「喧嘩でもしました?」
『良いから褒めてください!!』
ズイッと近づいてくるAさんに、少しため息をついて頭を撫でる。
七海「沢山努力したんですね。凄いです。さすがAさんだ。」
そう言うとAさんは嬉しそうに目を細めた。
そしてAは真正面からハグをしてきた。
七海「Aさん…」
『えへへ、嬉しい。建人さんに褒めてもらった。』
七海「Aさん?」
『んー?』
Aさんの様子がおかしい。
七海「…もしかして、泣いてますか?」
『泣いてないです!』
七海「なら顔を上げて…」
『泣いてないので上げません!』
七海「よくわからないです。」
10年後の私達に何があったのだろうか。
でも、それを聞いてはいけない気がした。
私はそっとAさんを抱き締め返した。
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くさ - 面白いですね!!切ない感じもありつつ、素晴らしいお話… (2022年12月21日 21時) (レス) @page36 id: 56aae56e91 (このIDを非表示/違反報告)
お餅モチモチ - 初コメ失礼します!面白いです!更新頑張ってください! (2021年6月6日 2時) (レス) id: d5b7ff9b70 (このIDを非表示/違反報告)
しらす(。∀゜) - 最後 悲し (2021年3月31日 21時) (レス) id: d3430ab20c (このIDを非表示/違反報告)
醤油唐揚げ - ナナミン死んでるってことですよね?悲しいです……。とても面白いです!これからも頑張ってくださいね! (2021年3月29日 11時) (レス) id: 01ca836b27 (このIDを非表示/違反報告)
pv8OQI9Q1ZhagH7(プロフ) - 七海さん推しにはたまらん小説です……そして切ない(´;ω;`)泣いちゃいますよこんなの…… (2021年3月28日 22時) (レス) id: 745cf67850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なーー | 作成日時:2021年3月13日 11時