男子達の憂鬱・・・

楽しい遊園地のあとは・・・？ ページ21

ー彩ー

ドクンドクン．．．。

胸の鼓動がはやまるのが分かる。

何だか、顔も熱いし。

ついつい、ボーとしちゃう。

私は、もうダメ、と思って、パタンとノートを閉じる。

今日は、授業に集中できない。

(なんでかなぁ？)

頭も痛くて顔を上げるのもやっとのこと。

ボヤァ．．．。

ん、目が、

ぼやけ．．．て、

「立花さん⁉」

佐竹．．．さん？

バタッ。


「ん．．．」

真っ白だ。壁も、天井も。

って！ここ．．．、

何処⁉

ゴツン！ 痛っ。

「あ、ごめん、立花さん」

「さ、佐竹さん？」

「あ、ビックリしたよね。ごめん」

さっきから謝ってばかりだね。

「熱、ひいた？」

えっと…熱？

意味が分からない。

熱って？

もしかして、私、

「風邪引いてた⁉」

「あれ．．知らなかったの？無理して来てたのかと思ってたよ 」

いや、全然。

「ちゃんと、自分の体、管理しないと」

うん、分かったよ。

「ところで、ここ．．．何処？学校の保健室でもないみたいでけど」

勿論、私の家でもないし。

「あぁ、ここは僕の家。学校の保健室、今使えないだけど．．．知らなかった？」

うぅ．．．ごめんね。

「立花さんの家も、知らなかったから。僕の家なら、母さんもいないしね」

なるほど。

けど、佐竹さんは、そこまで言うと、少し心配そうな顔になる。

はて？

「けど、これから、また学校に戻らなきゃ行けないんだ。一人で、大丈夫？」

あぁ。そういうこと。

「もちろん、ほら。ね？全然平気だよ」

そう言いながらブンブン腕をふる。

そうすると、佐竹さんがホッとしたように笑った。

「良かった。元気そうで。さっきね、若武君達にも知らせたんだ。後で、お見舞いにくるって」

そっか。

「あのね、私の家．．．奈子．．あ、妹なんだけど、一人になっちゃうんだ。どうしよ」

「その事なんだけど、黒木君に立花さんのお母さまに事情を話してもらったから。今日は、ずっと家にいるって」

ホッ。良かった。

「あ、それと。熱下がったっていっても、まだ病み上がりでしょ？」

そうだね。

「立花さんのお母さまが僕の家に泊まって言った方がいいって。若武君達も賛成してたんだけど」

「わかった。佐竹さんがいいのなら、だけど」

「え⁉あ、えと、僕はいいけど／／／」

「ありがとう」

「／／／あ、じゃあね。僕は学校に行ってくるよ」

うん、気よつけて。

バタン。

部屋の扉が閉まる。

クラァ。

「苦しい」
・


・


・


・

バタンッ．．．。

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