『呪愛の王』〜元呪詛師、現特級呪物〜【呪術廻戦】

今世 ページ18

「なんのつもりだ」

『 あ、動かないで……今治すから』


元々あった大きい傷から李に付けられた傷まで全て治す。


「 反転術式…………はっ、もうなんも驚かねーぞ」

『 貴方みたいな超絶ひねくれ人間は今やった方法が1番効くの』


殺る気はなかったんだよ？


と言えば甚爾は一切信じてなさそうな顔で長く深いため息を吐いた。


｢ 俺が死ぬ間際に……お前は俺の何を見てソレを愛だと思ったんだ｣

『 そんなの甚爾の顔を見れば分かるよ？』


また納得してない表情で自分の顔をいじる甚爾。


『 ああ、ここにも傷があったね』


口元を見て気づく。


『 口元に傷跡なんて随分やんちゃな子だなあ、ふふ』

「 ………… 」

『 あー、疲れた。随分久しぶりに体を動かした気がする……1000年ぶり？』


重い頭を彼の肩に預け匂いを嗅ぐ。


「……おい、さっきから何してるんだ」

『 ンー…………今風に言うとマーキング？みたいな感じ。好きなものは近くに居たいし、置いときたいでしょ？常にその存在を感じてたいっていうか』

「今風ぅ？…… ハァー……」

『 さっきからため息多すぎない？』


アー、ほら幸せ逃げてってる。


「 さっきまで戦っていた相手、しかも俺の事殺そうとした相手が急にこんなことし始めて混乱しない方がおかしいだろ」


『あはは、そりゃそうだ』

「 ……なんで殺さなかった 」

『うーん、そうだな。私はね愛に溢れてる人間が大好きなんだ。愛を胸に抱くその姿も、愛に苦しんで葛藤する姿も、その全てが愛しくて仕方ないの。愛を抱える人間を愛さずにはいられない……そして愛を拒み、無関心に徹する様なモノは嫌い 』

「 なら、尚更愛なんて持ってない俺は殺したいんじゃねぇのか？」


はっと馬鹿にしたように笑う甚爾。


『 いいや、甚爾はちゃんと愛をその胸に抱いてるよ』


甚爾の心臓がある場所に手を当てながら私は言う。




─
会話文多めで読みにくかったらすみません。

遅くなってしまいましたが、沢山のハートと評価ありがとうございます。

ハートが増える度に規制が入ってしまうようなニヤニヤ顔で嬉しんでる作者の顔を皆様にお見せしたいほど嬉しいです。なんなら、規制のかかった顔で腹踊りをかましちゃうくらいの嬉しいさです(すみませんしつこかったですね、でもそれくらい嬉しかっ(略))

主要キャラが全く出てきていない状態ですが誰とのこんな絡みがみたい等のリクエストお待ちしております。

武藤で無糖より

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