幸せは願うから悲しさは消えて。第60話 ページ32
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真夜中、12時を廻った
『よっと……』
窓に足を掛け、部屋に入った
寝ているその人を見ると
目には隈がありかなり疲れている
ｽｰ…ｽｰ……と規則正しい寝息をたてている
『皆の分までやってるのか…』
他の人の分までｷﾞｯｼﾘある
『あ〜…これだから……』
嫉妬と尊敬と狡さと…色々な感情がｸﾞﾙｸﾞﾙする
『はい…クラスペディア。』
その人…いや、兄…トントン･ライアンといった方がいいね…
兄の横に花を添えた
なんでかなぁ…泣きそ……w
まぁ、取り敢えず
『クラスペディア願っています』
少しの間ｼﾞｰと見ていると
『いいなぁ…』
そんな言葉を零した
ｷﾞｭｩｯ……
『ぁ…え……なん…で…』
フワッと香る兄の匂い
抱き締められてることが不思議で驚きを隠せない
ﾎﾟﾛﾎﾟﾛと頬を伝う涙が懐かしく感じた
『…はなｯ……してっ………』
そう必死に伝えるも
tn「いやや」
冷たく返された
泣いちゃ、だめ…泣いちゃ…………だめ。
そう自分に言い聞かせて
涙をとめようとする
でも兄は追い打ちをかけるように
tn「なぁ…Aが無理してんのはいやや。自分らしく生きていいんやで。」
なんて優しく言う
だけど純粋な心なんてもう捨てきった
だから……
ﾄﾞﾝｯ
兄から無理矢理、離れるとまた涙が頬を伝う
『俺に……ｯ…自分らしくなんてないんだよ…』
どうでも良くて、どうでも良くなって
全部、全部…捨てたくて。
『自分の辛さなんて……ｯ…幾ら兄弟でも分からないでしょ……！なんだよ…幸せって………俺は…兄"だけ"幸せになればいいんだよ……寄り添わなくていいんだよ……ｯ…』
心にﾎﾟｯｶﾘと穴が空いたような傷を抉るような痛みが離れなかった
tn「ほっとけないから…寄り添う、Aにも幸せになってほしいから辛さを分かろうとする。それをしてるだけやで」
自分はもう冷静じゃないと言うのに兄は冷静だった
……そういうところだよ
ドロドロになった黒い感情。
全部、悪い方向に考える
仕方ないじゃん…殺し屋なんだから
『は……っ…意味分かんない…』
冷静じゃない頭は考えることもできなかった
『そういうのがいらないんだよｯ……！！俺といるだけで兄が悪者に見える…そしたら兄だって……』
そう言いかけて俺の意識は遠のいていった
華を咲かせよう兄のために。第61話→←花に呪いと兄に幸福を。第59話
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苺蜜のお茶屋(プロフ) - 星空さん» ありがとうございます！Knさんにしようかと思います！2つも提案して下さり嬉しいです！ (2020年12月6日 12時) (
レス) id: 5e625306a1 (このIDを非表示/違反報告)
星空 - 2度もコメントすみません！御相談の件shoさんやknさんとかどうでしょうか？ (2020年12月5日 18時) (レス) id: e1055a4c52 (このIDを非表示/違反報告)
苺蜜のお茶屋(プロフ) - 星空さん» 神作だなんて照れちゃいま(ごめんなさい、キモかったですね。ありがとうございます！これからも頑張ります！！ (2020年12月1日 15時) (レス) id: 5e625306a1 (このIDを非表示/違反報告)
星空 - とても面白くて個人的に1番好きな神作です！更新頑張ってください！ (2020年11月30日 19時) (レス) id: e1055a4c52 (このIDを非表示/違反報告)
苺蜜のお茶屋(プロフ) - (´ー｀*)ｳﾝｳﾝさん» ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2020年11月24日 19時) (レス) id: 5e625306a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺蜜のお茶屋 | 作成日時：2020年8月1日 16時
