彼の姿 ページ18
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お登勢さんにそう聞かれてもニコニコと笑顔を絶やさない神威さん。
登勢「何ヘラヘラ笑ってんだい!ちゃんと答えな。」
彼女でもないし客でもない
友達と言うのも変だし…
あ…
『えっと…私が働いてる美容室の常連さんなんです!』
これが正解だ。
登勢「なるほど。だったらそうと早く言えってんだ。私てっきりアンタに彼女ができたと思ってホッとしちまったよ。」
神威「そのうち作るヨ♪じゃないと安心して死ねないだろ?」
2人のやりとりを見ていると
まるで親子みたいだ…
ここでまた1つ彼の新しい姿が見えた。
神威「A、何飲む?」
あれ?
今…名前で呼んだ?
気のせい?
『え、えーっと…ビールで!』
神威「もしかして緊張してる?こんなボロい店にそんな要素ないヨ♪」
登勢「緊張感のないボロい店で悪かったね!」
私を緊張させる要素は
神威さん…貴方です。
登勢「そういや、こないだかぶき町でハゲみたよ。日本に帰ってきてたんだねぇ。」
ハゲって…
もしかして神威さんの父親?
仕事で海外を飛び回ってるのかな?
神威「へぇー」
彼はあまり興味なさそうだ。
登勢「へぇーって、会ってないのかい?」
神威「お互い忙しいからネ。」
そう言った彼の表情は
少し曇っているように見えた。
登勢「そうかい…ま、飲みな。」
お登勢さんはこれ以上突っ込まない方いいと察したのか、しれっと酒を出した。
神威「さ、飲もうか♪」
再び笑顔に戻った神威さんはビールジョッキをこちらに向けた。
どうにかこのテンションを保たなければと思いながら私は声のトーンを上げて
『乾杯!』
お互いジョッキに口をつけ
ゴクリと音を立てながら
その一杯をあっという間に飲み干した。
お登勢さんは、良い飲みっぷりだと言わんばかりの表情で私達を見つめている。
登勢「神威、どうしてまた急にここへ来たんだい?若いんだからもっと今時の店に連れてきゃいいのに。」
神威「だって普段こんな年季の入った店に客の女連れて来れないだろ?彼女なら平気かなと思っただけさ。」
コイツお登勢さんにも私にも失礼だな!
ま、平気だけどね。
登勢「確かアンタ、前に」
神威「そろそろ出ようか。」
神威さんは話を遮るようにジョッキを置いた。
そして、お登勢さんは私の顔を見つめていた。
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月松(プロフ) - 吹雪さん» ありがとうございますヾ(o´∀`o)ノ (2018年9月16日 22時) (レス) id: 256a533235 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - 素敵なコメントだなんて '0 ' `# 頑張ってください〜♪ これからの展開も楽しみにしていまーす(笑) 更新ファイトです!!! (2018年9月16日 21時) (レス) id: 0e33d807cc (このIDを非表示/違反報告)
月松(プロフ) - 吹雪さん» 素敵なコメント頂いて感激です(つд`)頑張るっ!!!!さて、これからもっと痒いムズムズする展開になるかもしれないので楽しみにしててください(笑) (2018年9月16日 8時) (レス) id: 256a533235 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - こちらこそ、よろしくお願いいたします! 自信もっと持ってくださいな(^0^)/ こんなに素敵な作品を作っているんですから! 神威が助けに来てくれて、今、安心しました〜♪ (2018年9月16日 8時) (レス) id: 0e33d807cc (このIDを非表示/違反報告)
月松(プロフ) - 吹雪さん» ありがとうございます!ホントですか!?自信持てました(つд`)もちろん神威は再び登場しますよー(●´ω`●)頑張りますのでこれからもよろしくお願いします! (2018年9月15日 20時) (レス) id: 256a533235 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢子 | 作成日時:2018年8月21日 21時