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「どっか行きたいところあるか?」
「んー、特に無いかな」
「んじゃ、久しぶりにあそこでも行くか」
「?どこ?」
そう言えば、彼はニッと口角を上げて「俺たちの出会いの場所」と答えた。
そして歩いた先は公園。
まだ明るいからか、ちらほら子供の姿がみえる。
「引っ越してからはなかなか来ることは無かったねえ」
「そうだな」
「ふふ。懐かしい」
かつての同じベンチに座ってのんびりとお話をする。
ぼんやりと子供達のボール遊びの様子を眺め、普段とは違う景色を見つめる。
「ついつい捨て猫を拾ったのよね。ここで」
「誰が捨て猫だ」
「だってあんなびしょ濡れで寂しそうに座ってるんだもん」
「手前だけだったよ。あの時声をかけたやつなんか」
皆見て見ぬ振りだ。
そう彼は言う。
「そう。じゃあ私だけでよかった」
他の人が中也くんに声をかけてたらきっと、私たちは今一緒にいなかったかもしれないもの。
そう言うと照れ臭そうに頭をぐしゃぐしゃとかき回された。
「中也くんのことが好きだよ。今も、これからも」
「バーカ。俺の方が好きだっつーの」
ふっと微笑み、頭を引き寄せられて二人キスをした。
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伍-フュンフ-(プロフ) - ねこみさん» こちらこそありがとうございます!番外編の方と一緒にお楽しみくださいませ^_^ (2019年8月12日 0時) (レス) id: 31ecc80710 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみ(プロフ) - 続編待ってましたありがとうございます!!! (2019年8月11日 23時) (レス) id: 29d0084305 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伍-フュンフ- | 作成日時:2019年8月11日 20時