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樋口さんの走った先を見つめていると後ろの気配に気付くことができなかった。
急に私の腕を強く握られ痛みが走る。
「いっ……!」
「捕まえたぞ女。ポートマフィアの金髪の女と仲が良いみたいだな。お前を人質にしてやっっ……!!」
「……!」
目の前の男は何かに上から押さえつけられるとうに地面へ潰れた。
「手前がAに触れんな」
「中也くん!」
木の幹に腰掛けていた彼が男の背中を踏み台にして地面へと降りる。
彼が男の上に立った時男は小さく呻いた。
「大丈夫だったか?」
「ありがとう、大丈夫だよ」
「Aさん!」
その声に振り返ると樋口さんが私に向かって駆け足で寄ってくる。
「すみません!大丈夫でした……か」
私の方へ近寄るも、隣にいる中也くんとその下で踏まれてる男を順に見ていき、男が潰されてるのを見て樋口さんは顔を青ざめた。
「もっ……、申し訳ございませんAさん!お怪我はないですか!」
「だ、大丈夫です!樋口さんこそお怪我ないですか?」
「私はなんとも……、応援も到着しましたし」
ちらりと先ほど樋口さんがいた銃撃戦のあった現場を見ると見知らぬ若い男の人と女の人、そして紳士的な男性が戦っていた。
「なんだ。黒蜥蜴の奴らも呼んだのか。俺が居なくても終わりそうだな」
まあでも最近腕が鈍ってそうだから行くか、と口角を上げ腕を伸ばす。
「じゃ、ここで待っとよ」
ポスリと頭に乗せられ、手探りで確認するとそれは帽子だった。
「んじゃ、行くぞ樋口」
「はいっ!」
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伍-フュンフ-(プロフ) - ねこみさん» こちらこそありがとうございます!番外編の方と一緒にお楽しみくださいませ^_^ (2019年8月12日 0時) (レス) id: 31ecc80710 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみ(プロフ) - 続編待ってましたありがとうございます!!! (2019年8月11日 23時) (レス) id: 29d0084305 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伍-フュンフ- | 作成日時:2019年8月11日 20時