【文スト】公園に佇む番外編さん【中原中也】

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目を開ければ真っ先に見えたのは白い天井。


……私、男の人に捕まってそして、中也くんがいて、銃で撃たれた気が。

撃たれた事を思い出し、肩を触ると傷は無かった。

治ってる……？

というか、ここどこだろう。

のそりと半身を起き上がり周りを見渡すとベッドや薬品が並んだ棚がある。

まるで医務室だ。

だけどポートマフィアの医務室では無い。

病院？

そんな事を考えていたらドアからノックの音が鳴って、ひとまず返事を返した。

「入るよ」

ドアから入ってきたのは蝶の髪飾りをつけた女の人だった。

「目が覚めたみたいだね。気分はどうだい？」

「いえ、特に悪いところはないです。あの……私、肩を撃たれたと思うのですが」

「妾が治した。傷が残らなくて良かったね」

「貴女が！……ありがとうございます」

彼女の名は与謝野晶子というらしい。

お互いに自己紹介をする。

聞けばここは武装探偵社の医務室なようだ。


「まさかあんたが重力使いの中原中也の恋人だなんてね」

意外だよ。と告げる彼女によって意識を失う前に中也くんがいたことを思い出す。

「あの、彼はどこに」

「さっきまでアンタの隣のベッドで寝ていたけど、先に目を覚まして今はこの建物の屋上にいるよ」

「ほんとですか！」

思わず顔がほころびる。

「ああ。早く顔を見せてやりな。酷く心配してたよ」

「はい！」

ベッドからおり、自分が病人服を着ていることにようやく気づき、彼女から羽織を受け取って屋上へと繋がる階段を登り進めた。

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