第154話 本当の木暮くん ページ5
、
「どうなんですかねぇ、あの態度！」
「ちょっと心配かな……」
秋が心配そうに木暮を見ながら言った。春奈は彼を見据えたまま、自信たっぷりに言った。
「木暮くんは、やればできるんです」
真剣な眼差しで木暮を見つめ、春奈は小さくつぶやいた。
「……みんな、本当の木暮くんを知らない……」
─────
「ねえ、あんた本当に大丈夫なわけ？」
フィールドに入ってきた木暮に、塔子が訝しげな目を向けながら聞いた。土門たちは鬼道を見た。
「どう思う？」
「俺は春奈の言うあいつを信じる」
「そんなこと言って、実力には疑問を持ってるんだろ？」
「……まあな」
「実力のわからないやつが入るってのは、意外性があって面白いかもよ」
一之瀬がにっこりしながら気さくに言った。
「あいつ、サッカーどのぐらいできるでやんすかね……」
「うんうん……確か、漫遊寺の補欠っすよね。宇宙人相手の試合なのに、そんなやつに頼っていいんすか？」
栗松と壁山が不安そうに木暮を見る中、吹雪はいつもの爽やかな笑みで、木暮に手を振った。
「木暮くん！楽しんでいこうよ！」
「お前そればっかりだな……」
吹雪を見ながら染岡が呆れた顔をした。
暗い顔でゴール前のポジションについた木暮に、円堂が励ましの声をかける。
「木暮ー！楽しんでいこうぜ！！」
「雷門中……」
デザームが話し始めた。
「ジェミニストームを打ち破った唯一のサッカーチーム。たったそれだけのことで我らに勝てると思うとは、我らイプシロンも舐められたものよ」
みんながフィールドの上で試合前のストレッチを始めると、木暮は訝しげな顔でみんなを見た。
「なんだよ、こいつら……本当に宇宙人相手に勝つ気なのかよ……信じられねぇ……俺、ここで何してんだ……」
「木暮は不安そうだな」
ベンチに座っていたAが、木暮を見ながら難しい顔をして言った。
「イプシロンが怖いみたいだ」
「大丈夫です！！木暮くんなら、絶対やってくれます！」
春奈が明るく言った。Aは春奈を見てニッコリした。
「そうだな……私も木暮を信じるよ」
、
第155話 三分で決着とする→←第153話 私、信じてるから
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
無名(プロフ) - ヤギさん» 返信が遅れてしまいごめんなさい😭🙏嬉しいですありがとうございます…😭😭🙏🙏💕💕 (2022年10月4日 19時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - とても面白くて最初からここまで一気に読んでしまいました、応援してます！ (2022年6月1日 4時) (レス) @page2 id: 4a42e1cfde (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：無名 | 作成日時：2022年5月9日 22時
