第041話 それでも好きだった ページ42
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Aは目を伏せた。頭の中に、過去の悲劇が蘇ってくる。車のブレーキ音、自分の名前を叫ぶ両親の声、劈くような悲鳴──それを想像すると、体が震えた。
「睦月？」
Aはハッとしてもう一度目を開けた。豪炎寺はAの顔を覗き込み、訝しげな顔をした。
「……この前久しぶりにボールを蹴ったんだ」
地面に転がっていたボールを持ち上げながら、Aは呟いた。
「凄く楽しかった。少しだけ蹴るつもりが、気付いたらずっと蹴ってたんだ」
Aはボールを大事そうに胸に抱えながら言った。
「でも……父さんと母さんのことが頭からこびりついて離れないんだ。サッカーボールを見るたびに思い出すよ」
「それでもサッカーが好きだった」。Aはそう言った。
「他のどのスポーツをやったって、あんなに熱中できない。私、色んな部の助っ人に出てただろ？サッカーよりも熱中できるスポーツを見つければ、サッカーのこと、忘れられると思ったんだ」
そこまで話し終えたあとで、Aはハッとして豪炎寺を見た。
「ご、ごめんな、関係ない話して。練習、再開するか？」
「………」
豪炎寺はAの方に寄り、前で立ち止まると、すっとAに顔に手を伸ばした。
その瞬間、ごし、と目元を指先で擦られて、Aはポカンとした。そこで初めて、自分が涙を流していたことに気づき、Aはなんだか居た堪れない気持ちになった。
豪炎寺はすぐにAから手を離し、背を向けた。
「………ああ」
豪炎寺はそうとだけ言って、また先程と同じように練習を再開した。
なんだか一瞬胸がどきりとして、Aは首をひねった。
「(………どき？ なんでだ……)」
「お、やってんな！！」
その時、円堂が走ってやってきたので、Aはそちらを振り向いた。
「居残り特訓か？不安定な足場でも飛べる練習、俺も付き合うぜ！」
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第042話 野生中のサッカー部→←第040話 やっぱりすごいな
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無名(プロフ) - マナさん» 大丈夫ですよ！頑張ってください〜！ (2022年3月5日 22時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 無名さん» 迷惑かけてすみません…… (2022年3月5日 18時) (レス) id: e4cf19c355 (このIDを非表示/違反報告)
無名(プロフ) - まるまるんさん» そうだったんですね笑 わざわざありがとうございます😭🙏💗 (2022年3月5日 18時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
無名(プロフ) - マナさん» 私の名前と作品名を表記して下さればそれで大丈夫です🙇♀ (2022年3月5日 18時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
マナ - まるまるんさん» まだ書いてはいませんが…イナズマイレブンの話なんですけど… (2022年3月5日 17時) (レス) id: e4cf19c355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年3月2日 8時
