19 小さな魔法使い ページ20
〜空介side〜
「 Aは渡さない 」
頭の中で何度も木霊してる…
我ながらすごい事を言ったものだ
顔…まともに見れないよぉぉ//
A:ね…ねぇくうちゃん？
空介:な、なぁに？
裏返ったぁ声裏返ったー！
うぅ、かっこ悪い
A:さっ、さっきの恥ずかしかったけど、嬉しかった…よ？
僕も恥ずかった、けどあれは僕の本音。
A:私はくうちゃんを良き友だと思っているし？
大好きで大切なんだよ。
良き友かー、僕は君の恋愛対象には慣れないのか？
A:あ…あのn/響介:A！
響介:俺は…俺はお前しか見てないから！
好きだ！！
空介:お前また！
横を見ると赤面して硬直してるAの姿が目に移る
やめてくれよ、奪おうとしないでくれよ…僕の世界でたった1人の…。
A:ごめん！私好きな人がいるの！
だから…響介君の気持ちには応えられないんだ
好きな人がいるんだ。
そっか
空介:くは…
A:え…？
空介:僕は君の恋愛対象にはならないの？
A:くうちゃんは私の大切な人だよ
空介:そっか…それが答えか。
僕はいつの間にか溜まっていた涙を知られたくなくて、その場から逃げるように立ち去った。
いや…実際は逃げたんだけど
ベリー:ミャーッ
空介:ベリー…お前のご主人様の心を知れたらいいんだけどな
ベリー:ミャー？
ベリーは僕の膝の上に手を置いたかと思ったら、急に走り出した
空介:ベリー？
ベリー:(こっち)
空介:ベリー、喋れるの？
ベリー:(貴方にだけかけた特別な魔法よ
他の人には私の声は聞こえない)
頭に直接話しかけられてるような不思議な感覚だ
ベリーが進む道をついて行ったら…
空介:小学校の植物…室？
ベリー:よく見てて
空介:え、うん
〜♪
これって…
小学校の時のA…？
A:人は2人いればいいの、3人はいらないの
空っぽになった心は 何も受け入れられなくなっていた 少し空を見上げてさ、別のことを考えて
きっと迎えに来る 私だけの…
A:誰か…いるの？
空介:い、いや、凄く綺麗な歌声が聴こえてきたから聴き入っちゃってさ
あれは…僕？
A:あ、ありがとう//
綺麗なんてもったいないや
ベリー:あの頃は、歌詞の意味あんま理解してなかったでしょ？
空介:どういう…こと？
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作者名：松野 月 | 作成日時：2017年7月11日 0時
