糸、12本 ページ14
それから数々のトラップを躱し続け、分かれ道も多数決で決め、行き着いた先は広い闘技場らしき場所。
試験官の二度目の解説によると、トリックタワーの囚人と一対一の勝負をするとの事。
方法はなんでもあり。殺すも生かすも自由。
3勝すれば、ここを通過できるとのこと。
「…さて、一番手は何方でしょう?」
時間制限がある中、あまりモタモタしていられない。
相手はガタイのいいスキンヘッドの男性。勝負方法はデスマッチ。
……念は使えなさそうだけれど、この面子で勝てるのはいる?
「…私が行こう。」
声を上げたのはクラピカさん。
細身の彼があの男性の相手なんて大丈夫なのかと思ったが、それは杞憂だった。
二つ繋がりの木刀を華麗に使い、男性の口から『参った』と言わせたのだ。
戻ってきた彼に皆、すごい、よくやった、など賞賛の声が浴びせられた。
そして中央のモニターには0-1と表示された。
「よし、この調子で行くぜ!次は誰が行く!?」
レオリオさんがそう言ったので、そっと手を挙げる。
「…私が。」
一同目を見開いて私を凝視した。そんなに見ないで頂きたい。
「だ、大丈夫なのかよA!」
「相手は囚人なんだぞ!!」
キルアとレオリオさんが私の肩をそれぞれ掴んで叫ぶ。
「ええ、承知していますとも。先程のクラピカさんの試合を見る限り、そう手こずる相手では御座いませんのでご心配なく。」
お二人の手を払い除け、中央の闘技場への細い橋を渡る。
後ろからAさん無理しないでねとゴンさんが声をかけた。
その声に手を少し振り、目の前に対峙する囚人を見据えた。
「あ?なんだ、女かよ。」
ダミ声と共に被っていた布を乱暴に取ると、青い肌が露出した。
青い肌が覆う顔は瞼が無い目と中央にぽっかり空いた鼻。例えるならフランケンシュタインだ。
「まァいい。俺が提案する勝負の方法はデスマッチだが…嬢ちゃんもそれでいいな?」
「構いません。」
「そりゃ良かった。但し、武器の使用は認めねぇ…と言いたい所だが、力の差があり過ぎるだろうなぁ、特別に使用を認めてやるよ。」
下卑た笑いを引っ提げたその男性は、いきなり殴りかかってきた。
それを楽々と避けると、私が立っていた床はボロボロと砕けていた。
そして、男性は見せつけるように背中を反らした。
「________!」
その背中には、十二本足の蜘蛛の刺青が刻まれていた。
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あずきいろ
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雪寝子(プロフ) - たぬぽこ//tanupokoさん» ありがとうございますゥウウウウウウ!!!!ヒソカ×夢主書いててすごく楽しくて……!更新頑張ります! (2019年3月26日 0時) (レス) id: 51730a8f9e (このIDを非表示/違反報告)
たぬぽこ//tanupoko(プロフ) - コメント失礼します!夢主ちゃん可愛いくて可愛いくて……初心な彼女をヒソカがいじって喜んでいるところが大好きです!これからのヒソカと夢主ちゃんとの絡みが楽しみです!(それ以外の方との絡みも大好きですよ) 更新されたらまた飛んで来ますね☆ (2019年3月25日 23時) (レス) id: 7891f007bf (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - ヒガンバナさん» ンンンンンンンン(悶)ありがとうございます〜ッッッ!!!!!!!更新頑張ります! (2019年3月23日 15時) (レス) id: 51730a8f9e (このIDを非表示/違反報告)
ヒガンバナ(プロフ) - めっちゃくちゃ!お!も!し!ろ!いいいい!最高です!更新を楽しみにしています!頑張ってください! (2019年3月23日 15時) (レス) id: 5d73287e24 (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - 鈴切丸さん» わわわありがとうございます〜!更新頑張ります! (2019年1月13日 14時) (レス) id: 51730a8f9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪寝子 | 作成日時:2017年12月17日 15時