紫陽花の花に..ふわり。無垢の羽根(tkxin)無垢の羽根シリーズ(１)

＝真っ白な・３５＝ ページ35

「な、慧＿＿＿今度、な？」


・・・今度、また今度って＿＿＿

なぁ、慧？いつまで、いつまで居てくれるんだ？

なぁ、いつまで＿＿＿？


「・・な〜けーい。食おうぜ？」




「ん。。じゃぁ、たべるー。」


「よしっ、んっじゃ〜..茶でも淹れっか〜。」

そう言いながら俺は、ソファから立ち上がる。

慧も手伝うつもりなのか..ぴこ。っと立った。



「さて＿＿」２人でキッチンに行こうとした瞬間＿＿＿



“ドンガラガッシャ――ン”的な音・・

あの宇宙人襲来したかっ？！って思った音が

部屋中、いや静かな夜の街に響いた。



「何々？？？慧、、また来た？？」



そんな音、あの日＿＿慧が来た日に聞いた音。




「おいおい〜〜、今度は何だよ〜〜。」


俺はドタバタと庭につながるリビングの窓を開け


「慧、危ないからそこから動くなよっ。」


慧にそう言い、ズババッと男らしく庭に出た。




母さんが大切にしていた、あの紫陽花の庭に＿＿＿＿＿





月夜の晩に、ふわり。ふわり。

白い大きな羽根。



シーンと静まり返った庭に、

空から舞い落ちる。舞い落ちる。

舞い落ちて、青紫の紫陽花の上に

ふわり。っと落ちた。



「＿＿え？、、は。羽根？？なんだ？
　今度こそ、鳥と宇宙人か？？」



辺りを見回しても、何もない、誰も居ない。

宇宙人も慧みてぇな天使も＿＿居ない・・。



「‥何だったんだ？？」

首を傾げ、ボソリと呟いた俺の耳に




「はわわゎゎ〜〜。。
　慧の、しゅーくりぃーむぅぅぅ〜〜〜!!!」



泣きそうな慧の声に、ドッビューンっとマッハな勢いで

俺は部屋に戻って＿＿＿おどれーたっ。。。



「んぇえッッ？？！！」




「んぅぅ〜〜〜。。」

グーした両手を、ぴこぴこ。振って

ぷんすこ。してる慧。。

その慧が、キッと見ている(キッと見れてないけど・・)ソファに＿＿＿



居る・・。居るね、座ってる＿＿な、幻？？



なんつーの？あの、ほれ。。

絵に描いた様な、映画とかに出てくるような

慧とは違う感じ、偉い感じの天使みたいな＿＿＿

みたいなその幻が、

バッサーっとした白い服着て、銀髪の男が

目を無くし笑い、シュークリーム食ってる・・・。



「ああ〜〜、美味いなぁ。」っつってさ＿＿＿。




何?何なの？？誰？？誰ですか？？

どっから来たの？どーやって？？



「え？ええ？？ちょ＿＿何何？？
　ど、どなた＿＿どなたデスカ？？？」

＝真っ白な・３６＝→←＝真っ白な・３４＝

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す