紅一点は16人がだいすき！4 (ページ3)

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スタッ
おもむろに立ち上がったAは
出入り口側に向かっていく。
やばいと思ったけどすでに遅かった。

シュッペタ
健「いった」

シュッペタ
樹「え、」

健太といっちゃんの顔面に
保冷剤をヒットさせて

ガチャ
バタン

Aが部屋から出ていった。

静まり返るメンバーたち。

健「なんなのあいつ。
　久しぶりに腹立った」

樹「わけわかんない」

陣「どうせまたヤキモチちゃうの〜」

壱「それでも無言で投げます？」

壱馬も少しピリピリしてる。

慎「いつもの会話でしたよね」

陣「なんか機嫌悪かっただけちゃう？」

健「機嫌悪いからって
　当たってくんなって話ですよね」

樹「なんなんすかね」

健太はお怒りモードだけど
いっちゃんは元から穏やかな人だから
怒るよりも不思議がってる。

ここで黙って見守ってたリキヤさんが
ゆっくりと口を開く。

力「あのさ、擁護するわけじゃないんだけど
　 Aの変化に気付かなかった？
　ステージ降りてからのね」

陣「え？なんかありました？」

力「みんな気づかなかった？
　 A、ちょっと落ち込んでたんだよね」

彰「落ち込むことありました？
　 Aがフリ間違えるのなんか
　まぁ、あることだしな〜」

Aがテンション上がりすぎて
フリを間違えることはまぁまぁあって
別にそれに関しては本人も
そこまで気にしてないし
うまく誤魔化すからこっちが間違えたかと
思ってしまうぐらいだし。

昂「あ！W2Pだ！オレだ！わ！やっちゃった！」

力「昂秀の最高のパフォーマンスだから
　それは良いんだよ？かっこよかったし！
　だけどAは踊れなかったよね。
　それに落ち込んでたんだよね。」

健「じゃあ、ホントに八つ当たりじゃないっすか」

瑠「健太、それは違うよ。
　 Aがフリを“間違える”ことはあっても
　 “踊れなかった”ことは一度もないよ？
　フリ落としのときだって
　どんなに難しくても体が動かなかった
　ことは1回もないんだよ。
　でも今日は全く体が動かなかった。
　それがどれだけAの自信が無くなること
　だったか健太にわかる？」

健「なんでオレだけ。
　そんなの練習が足りないんじゃないの？」

本心じゃないことはわかっているけど
それだけは言葉にして欲しくなかった。

力「健太、それ本気で言ってる？」

健「、、、」