祓い屋と忍たま (ページ9)

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童子と幸せ　後編ページ9

座敷童子)「僕が出て行くとね、幸せが消えてしまうんだ。それは悪い人だけだけど」
しんべヱ)「僕は悪い人じゃないから大丈夫かな。それにね、ここにいる人達は皆優しいよ」
座敷童子)「そうみたいだね。ここは優しい人達がたくさんいる」
座敷童子はしんべヱの前に立った。
座敷童子)「今日はありがとう。しんべヱ君。幸せをあげる側なのに、貰っちゃった。たまにはいいかな？」
しんべヱ)「いいんじゃないかな？楽しいから」
甲)「…。あの子、視えてる。純粋な子、だからか」
甲は陰から見ていた。
座敷童子は子どもにしか視えない。
純粋な子どもはもっとはっきりと視えて、喋ることも触れることも出来る。
甲)「あの子からは優しい気配がするね。童子君も心が軽くなったかな」
しんべヱ)「あっ、甲さん」
甲)「！気付かれた」
座敷童子)「視えるの？」
甲は諦めて出てきた。
甲)「僕は特別でしてね。童子君、浄化されましたか？」
座敷童子)「うん。しんべヱ君のおかげたよ。しんべヱ君、お団子ありがとう」
座敷童子は走って行った。
しんべヱ)「また、会えるかな？」
甲)「会えますよ。きっと」