青き月光の下で2［妖怪ウォッチシャドウサイド］

70話 「オーの反乱」 ページ31

＊

ある日のこと。私とナツメちゃんとトウマくんとケースケくんの4人で街を歩いていた。


ケースケ「オレのクラスにもオールマイティーくん買ったって子がいるよ」


ケースケの言っているオールマイティーくんというのは今話題の家電商品で、ありとあらゆる掃除をこなすハイブリッドな商品である。


しかも話しかけると、答えてくれたり笑ってくれたりと可愛らしく愛嬌のある商品だ。


ナツメ「探偵団の事務所にもいたらいいよね」


怜奈「ん〜、でも高いし。やっぱり掃除は自分でした方がやりがいあるけどな」


うーんと腕を組みながら考え込む怜奈に、トウマは少し頬を緩ませた。


トウマ「家庭的なんだね、怜奈って」


怜奈「家庭的っていうか、いつも家では1人でいることが多いし自然と家事とかしちゃうだけだよ」


そう言いながら事務所のドアを開けた。

すると、


怜奈「…わぁ！！？」


足元を見ると、床にはオールマイティーくんがいた。


話によると、アキノリくんが部屋の掃除をしないためオババさんが買ってきたというのだ。


その機能は高性能で、見えないところには溜まったホコリや窓拭きなどなんでもこなしていた。


オールマイティーくんの働きぶりに驚いていると、トウマくんがうすらぬらのページをパソコンで覗く。



怜奈「また、怪奇案件？」


トウマ「うん、オールマイティーくんのことが書き込まれてるんだ」


ケースケ「なんで怪奇サイトに？」


そう言いながら私達は書き込みの内容を見る。


オールマイティーくんの性能を考えると、本来は数十万円はするとか、オールマイティーくんは私達人間を監視するために開発されたとか。


怜奈「…でも、機械だしそんなに影響はないと思うよ」


ナツメ「そうだね」


そう軽く会話を交わすと、私達は事務所でゆっくりとくつろぎ始めた。



しかしこの数日後、私達にとある悲劇が起こったのだ。

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