300話 ウィルスの犠牲者 ページ43
*
ウッ…、ウッ…とすすり泣きながらメカブちゃんは2人に向かって言い放った。
「“ アンタ達なんかもう仲間じゃない…。
踊れもしないダンサーなんて…… ”」
足腰を痛めたワカメくんとコンブさんに失望したメカブちゃんは、あの海岸から姿を消した。
今更戻って来いなんて笑わせるな、とでも言うようにメカブちゃんはすすり泣く。
彼女の体からは悲しみや苦しみが溢れたような黒いオーラが湧き出ている。
「やっぱりなんかおかしい!」
こんなことをするなんて、いつものメカブちゃんではない。
ワカメくんとコンブさんは彼女の異変に気付いた。
するとメカブちゃんは再び弁慶に向かって攻撃を仕掛けた。
「“ 私は踊り続けてみせる!
粘り強くッ!! ”」
自身の手を伸ばして彼女は弁慶を締め付ける。
ナツメ「こうなったら!」
トウマのピンチにナツメは妖怪ウォッチエルダとアークを取り出した。
ナツメ「私の友達、出てこいジバニャン!」
シャドウサイドの姿をしたジバニャンを召喚する。
ジバニャンはメカブちゃんに向かって鉄拳をぶつけた。
弁慶から離れたメカブちゃんの上に乗り上げるとジバニャンはトドメを刺そうと拳を振り上げる。
「やめてくれ!」
「メカブちゃんを傷つけないで!」
大切な友達が傷つくのを見たくなかったのか、ワカメくんとコンブさんはジバニャンに攻撃をやめるように声を張り上げた。
「なんかおかしいんだ、メカブちゃんがこんなことをするはずない!」
「そうだよね、メカブちゃん!」
黒いオーラを体に纏わせながらメカブちゃんは地面に視線を落とす。
彼女の目からは次から次へと涙が溢れて地面を濡らした。
「元のメカブちゃんに戻ってくれ!」
「メカブちゃん!
俺達、仲良しダンスユニットだろ!?」
ワカメくんとコンブさんはメカブちゃんの手をギュッと握りしめる。
その直後、メカブちゃんは涙をこぼしながら正気に戻っていく。
そして体にまとわりついていた黒いオーラは空の彼方に飛んで行ってしまった。
トウマ「あれは!」
アキノリ「空亡ウィルスだ!」
サタンクロースの時と同じように、メカブちゃんに取り憑いていたのだろう。
飛んでいく空亡ウィルスに怜奈は再び眉を寄せた。
妙にざわつくこのモヤモヤした気持ちに怜奈は首を傾げた。
その直後、正気に戻ったメカブちゃんの体が光りだした。
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れいな(プロフ) - ミアさん» リクエストいただきありがとうございます^_^今後の展開とともに検討してみたいと思います。夢主がカイラを好きになったという展開があれば2人の関係が進展してるみたいでいいですよね^_^皆さまにとって良い作品になるように考えさせていただきますね^_^ (2019年2月19日 23時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続き。それにカイラとの婚儀のことも気になります! (2019年2月15日 12時) (レス) id: cce959435c (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続編楽しみにしてます!そこで提案があります、『怨みのバレンタイン』で日頃の感謝を込めて蛇王カイラにチョコを作って贈るっていうのはどうですか? (2019年2月15日 1時) (レス) id: 6222c85396 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - はい!これからも楽しみにしてます! (2019年2月10日 18時) (レス) id: c20dfe3b9e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - ミアさん» お話は大体まとめて更新することが多いので、時間はかかりますがお待ちいただくとありがたいです。これからもよろしくお願いします^_^ (2019年2月10日 13時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れいな | 作成日時:2019年1月7日 21時