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へ、なんて間の抜けた声で
その眼へとぱちり瞬けば
もぞり手の中でもがく指
つい握り込んじゃったせいで
ちょっぴり跳ねてはすくんだ肩に
その手で掛け直した髪で
熱の籠る耳がはだける
「ね、Aちゃん、」
初めて見れた表情に
鼓動が沸くのは簡単で
パチリ弾ける冴えた勘
これってまさか
もしかして
「嫉妬してた？」
わっかりやすく揺らいだ眼に
跳ね上がって舞わされる鼓動は
先に急ぐしかできなくて
「そうだったら嬉しんだけど」
覗き込んだ先で縮んで
「そんな風に言われても、」
端を下げちゃう口元が
ごめんね、なんて上目を遣うから
やられっぱなしで昇る熱
「謝んなくていいのに」
「だって、」
「俺こそごめんね？紛らわしい話し方して」
声を引っ張り出せないまま
すっかり落っこちちゃった頭に
ふふ、って息が漏れちゃうから
重ねてた手のひらを持ち上げて
その頬っぺたへと被せれば
擦った親指の真上で
なくした行き場に振る睫毛
「好き。好きだよ、Aちゃん」
もっと全部を見たくなって
知りたくなって
見て欲しくて
知って欲しくって
「だからね？そういうの大歓迎」
大歓迎って、なんて吹き出して
やっと緩んでは俯く口元に
掠りかける当てた手のひら
どきり手首を浮かすけど
指はどうにも離せなくって
解けた目元をまた撫でる
「あのさ、」
ん？、って上がった瞳が
あんまりにも澄んでるもんだから
内緒のつもりのカッコ悪さも
教えたげたくなっちゃって
「俺もね、ちょっとしてたよ」
「え？」
やっと退けれた指先は
乗っけた膝の上でそわり
「岸くんがAって呼ぶから。だから、嫉妬してた」
堪えきれなかった頬っぺたが
ひゅるり持ち上がっちゃうから
自分でもちゃんと分かるくらいに
唇の端っこが吊られる
「え、紫耀くんが、岸くんに？」
「ふふ、うん。俺が、岸くんに、嫉妬してました」
えぇ？、なんてこぼしながら
細められてるその瞳は
楽しげに俺を映すから
「ってわけでさ、」
ちょっと恥ずかしいのくらい
どうってことなくなっちゃって
「A、って。呼んでもい？」
勢いに声を押し込んじゃえば
頷いた首が髪を落とした
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ふとん(プロフ) - みあさん» みあさん、はじめまして。嬉しいお言葉をありがとうございます…！マイペースな更新でしたが、楽しんで頂けたこと、また読み返したいと思って頂けたこと、本当に嬉しいです。ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました！ (2018年11月14日 16時) (
レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 初めまして、完結おめでとうございます...！ふとんさんの、暖かくて繊細な文章の綴りが本当に大好きで 毎回更新がとっても楽しみでした。大好きな作品なのでまた初めから読み返そうと思っております、これからも更新、新作共に楽しみにしております〜！ (2018年11月9日 1時) (レス) id: 82b4897c45 (このIDを非表示/違反報告)
ふとん(プロフ) - ぴちさん» ぴちさん、ありがとうございます！！楽しく描いているので、そこに引き込むことができているならば私としてもとっても嬉しいです。これからも頑張りますので、お付き合いいただければ幸いです。 (2018年5月31日 21時) (レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
ぴち(プロフ) - 控えめに行って天才すぎます！！読んでいてどんどん引き込まれました。これからも応援してます！ (2018年5月27日 4時) (レス) id: 677cdd452a (このIDを非表示/違反報告)
ふとん(プロフ) - ぷ にさん» ぷ にさん、はじめまして！一気読み嬉しいです、ありがとうございます！たくさん思いを込めているので、有り難いお言葉を戴けて嬉しいです。また最後まで頑張りますので、お付き合い頂ければ幸いです。 (2018年2月15日 21時) (レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふとん
| 作成日時：2018年2月13日 18時
