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むねまくら×こたつ ページ1

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『風邪ひきますよ。おねーさん、』








肩に落とされた声で
ぼんやりテレビに戻る視界







『だめでしょー、コタツで寝ちゃ』

「寝てないよ」

『や、寝てましたって』







見事に突っ伏してたせいで
下敷きの腕は固まって

ミシり肘がやっと開く







「せまい」

『んふふ、ごめんなさーい』







背中から引っつかれたまま
頭には顎が乗っかって

おまけに足まで挟まれて





クッションにでもされた気分







『先輩疲れてます?』

「ねぇ、もう22時だよ」

『あ。俺のこと帰そうとしてるでしょ』







ヒドイなぁ、なんて台詞は
こっちのものだと思うんだけど

平野くんはおかまいなしで



2日くらいいいじゃんなんて
また泊まっていくつもりらしい







『晩ごはん作ったじゃないですか』

「え、あれは昨日の宿泊代でしょ?」

『ははっ、自分で言っちゃうんだ』







こたつであったまった足に

平野くんがくっついてるせいで
背中まで熱がこもるから




ちょっと押し込まれてたはずの
瞼に乗っかった睡魔が

あくびを引っ張り出してきて








『じゃあ朝ごはん作ります』



「んー……」

『で!ランチ連れてったげる』







ついでに映画観ます?、とか
勝手に泊まってくの前提





もう回ってもない頭は

さらり断る文句なんて
捻り出せそうにはなくって








「お買い物がいい」

『へ?』

「春物出てるし、」







ふたつ返事の手前で
やけにしっかり空いた間に

その顔を覗こうとすれば








『だーめ』

「わっ、」







抱えたまま傾けられて
揺らぐ腰が寄っかかるから

背もたれ状態の平野くん






『今にやけてるから』






見ちゃダメです、なんて声で
肩に鼓動が打つかった

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作者名:ふとん | 作成日時:2019年3月14日 18時

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