ふたつのいと 5

5-05 大事な人と、同じ方向 ページ5

5-05 大事な人と、同じ方向





R side





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ポケットに突っ込んだままの携帯を取り出し







岩ちゃんにコールする。









「もしもし、俺の大事な人、いる？」






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「あいつ、帰ったよ。A、どこ？」






�犧�、屋上にいます、マンションの��






「そっか、岩ちゃん、もういいよ。あいつ、岩ちゃんのこと待ってるかもだし。」






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「…それ以上謝ったら殴るよ？岩ちゃんじゃなくて悪いの俺、だから。」






�爐錣�りました…隆二さん、ありがとう。��






「ん。」









.






岩ちゃんは、レイカを追って、





俺はAを追って、屋上へ。









立ち入り禁止と書かれた、扉を開けると、



柵に凭れるように立ってるAの姿。








「いやー、ごめんね」






『…隆二さん、今は喋らないで。』






なんか、見透かされてそう。








遠くを眺めるAの横顔。







「ん。でも、横、いい？」







『…どうぞ。』








Aの横に立ち、Aの顔を見れず。







同じ方向を見る。









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『……はぁ。死んじゃうかと思った』








大きく息を吐いたAはそう言ってニコッと、笑った。

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