18日目【花嫁花婿】 ページ20
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中は案外綺麗なままだった
だが…
視界の端で…ドアが微かに動いている…
中にウルフがいる…
ココは教会の長椅子に座った
ココが安全か確認してから
俺はその動くドアを少し開けた
グル「…」
ウェディングドレスを着た女が
多分、花婿であろう男の手を取っている…
だが、その手を食べていく…
ゴリゴリと
骨の髄までしゃぶり
白いドレスを血に染めて、ブーケの花を
踏み潰して愛する花婿を喰っていた
花婿の顔は安らかな顔をしていた…
手には何やら瓶を握っていた…
あぁ…死んだのか…
愛する花嫁の前で…毒を飲んで
多分、花嫁が噛まれて向こうで会おう…
そんな約束をして死んだのだろう
そしてその花嫁は死体となって生きている
花婿は生きていない
グル「…早く会いにいけよ」
俺は慈悲程度に花嫁の心臓を抉った…
大体のゾンビ物は脳に刺激をしなければ
ならないが…普通に心臓を抉ったら
呆気なく死んだ…こっちのは案外
耐久性がないのか…元々ゾンビ物でもそうなのか
まぁ、どうでもいい
純白のドレスは
真紅のドレスに変わってしまったが
花嫁は花婿の残っている手を握って
動かなくなった
グル「来世では…末永く幸せに…」
手を近くにあったハンカチで拭き
テーブルに敷くためのテーブルクロスを
二人に掛けた
それが、俺にできる唯一の事
さて、ココの所に戻るか
「その部屋に何かありましたか」
椅子に座ってココが聞いてくる
グル「…何もなかった」
嘘だ、本当はあった
だが、今あの部屋には死体しかない…
ココには見せたくなかった
あまり…いいものでもないし
「グルさん」
グル「？どうした？」
「…コレ」
ココが小さな飴玉をくれた
レモンの飴玉
「グルさん、少し休んで下さい…顔色も悪い
ですし」
グル「…だが」
「なにかあればすぐに呼びます」
グル「…お言葉に甘えよう」
そう言って俺は椅子に座ると同時に
眠ってしまった
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あやたか - ありがとうございます！ (2018年10月8日 11時) (
レス) id: b41f399045 (このIDを非表示/違反報告)
アイネスト - あやたかさん» ありがとうございます、一段落つきましたらアナザーストーリーも書きたいと思います (2018年10月6日 10時) (レス) id: ffa77adac7 (このIDを非表示/違反報告)
あやたか - 最後まで読ませていただきました！とっても面白かったです！また、アナザーストーリも作ってください！お疲れ様でした！ (2018年9月30日 13時) (レス) id: b41f399045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アイネスト | 作成日時：2018年9月2日 19時
