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「佳奈ちゃんからきいたの、渉くんと結婚するって……おめでとう、ね!」

「ありがとう、えりかちゃん。」
「あと、それとね……えーっとね……」

えりかちゃんが急にタジタジになる。
どうしたんだろう?

「今までのこと、お姉さんのことでA」ちゃんのこと、混乱させてごめんね。」

本当に申し訳なさそうに謝るえりかちゃん。


「あたし、ずっと小さい頃から渉のことを見てきたから、えりかちゃんのことが羨ましかったよ。あたし、なんも取り柄ないもん。」

笑いながら話すあたしに、えりかちゃんはあたしとの距離を縮めて、真剣な顔で話した。

「実はね、再会したときもわたしは、渉くんのことが好きだったのね。」

えっ!!
衝撃の発言に言葉にならないあたし。

「でも、今も昔も、渉くんはAちゃんのことしか見てなかったから……」
「それは、違う!昔は渉、大切な人がいたの!」

あたしが強めに言うと、えりかちゃんは「本当にわかってないな」と言わんばかりの顔をした。

「渉くんも不器用だけど、Aちゃんも不器用じゃない。お姉さんは渉くんにとっては【憧れの人 】なんだよ?昔から……女の子としてみてたのはずっとAちゃんだけだよ?」
「え……?」
「え?ってずっと見てきたんだんでしょ?」

と、笑顔を見せるえりかちゃん。

渉がずっとあたしのことを??
ううん、それはない!!

ブンブン首を振ってると、えりかちゃんが、腕時計を見ながら……

「あ、わたしそろそろ帰るね!式挙げる時、呼んでね!」
「うん、ありがとう!」

あたしは帰っていくえりかちゃんを見送った。

「ただいま!」
「おかえり。」

渉の帰りを待って会えた時が1番幸せ。

入籍しても何も変わらないのに、やっぱり幸せに包まれる。

「A?あのさ……。」
「んー?」

渉はなかなかためらってるように見えて、あたしは渉の顔を見た。

「どうしたの?」
「あのさ……お互い仕事忙しいんだけど、落ち着いたらちゃんと、式を挙げたい……」
「わたっ……」
「ほら、Aのウエディングドレス姿見たいなと思って。それに……」

あたしの目には一筋の涙が流れた。
だって、こんないきなり。
忙しいし、出来ないと思ってのに……

「Aが思ってることくらいすぐ分かる!ピンクのドレス着たいんでしょ?」


笑いながら持ってきたのは、密かに見てた結婚情報誌。
ずっと憧れてた結婚式。

「ほんとに、いいの?」

あたしが言うと、言葉の代わりに強く抱きしめた。

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まこ(プロフ) - ぴろぱにさん» コメントありがとうございます!キミとのキセキも続編で書かせていただきました。少しですが良かったら読んでみてくださいね。 (2019年6月30日 19時) (レス) id: b6caf7e598 (このIDを非表示/違反報告)
ぴろぱに(プロフ) - はじめまして、凄く楽しみにしていました!続きが楽しみです! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 68726d2dc3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まこ | 作成日時:2016年4月2日 17時

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