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「渉にとっては特別な人でしょ?あたし、ずっと見てきたんだから!」
それだけ言うと涙が止まらなくて、気持ちも落ち着かなくなった。
何をいいたいのかも混乱してきて、これじゃ、渉を困らせてるだけ。
渉はさっきから、あたしを抱きしめながら、背中をさすってくれる。
ちょっとでも落ち着くように。
何を言おうともせずに、あたしのことを待っててくれる。
「確かに、静さんは初恋の人だし、優しいお姉さんには今も変わりないよ?でも……俺にとって特別な人は……」
渉は、あたしと向かい合いになって、真剣な瞳で見つめる。
「Aだけだよ。今もこれからも、ずっと……幸せにしたいと思ってる……。」
「渉?」
渉の声が少し緊張しているようにも聞こえた。いつもと違う渉にドキドキする。
「俺と、結婚してくれないか?」
「え?……け、け、けっこん?」
あたしはいきなりのことでプチパニック!
でも、渉の目は真剣そのもので…………
「えーっと、いきなりでびっくりしたけど、嬉しいよ!こちらこそよろしくお願いします!」
そう答えたあたしを、渉は優しく抱きしめてくれた。
「おめでとう!!A!」
「ありがとう!佳奈!」
「式はいつやるの?」
「んー、お互い仕事があるから。でも、籍は近々入れようって話してる。」
「へー。ラブラブじゃん!」
これもこの間のまなちゃん効果かな♪
将来的には、静お姉ちゃんみたく、渉の赤ちゃんが欲しいな……って早いか!
「さっきからニヤニヤしすぎ!」
「ごめんなさい……佳奈も北山先生とゴールイン出来るといいね!!」
「ちょっと浮かれすぎ!あたし達は始まったばかりなんだからねーもう。」
佳奈は頬をプクっとさせながらも笑ってあたしの話を聞いてくれた。
いつも味方になってくれた大親友の佳奈。
両親の次に報告がしたかった。
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まこ(プロフ) - ぴろぱにさん» コメントありがとうございます!キミとのキセキも続編で書かせていただきました。少しですが良かったら読んでみてくださいね。 (2019年6月30日 19時) (レス) id: b6caf7e598 (このIDを非表示/違反報告)
ぴろぱに(プロフ) - はじめまして、凄く楽しみにしていました!続きが楽しみです! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 68726d2dc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まこ | 作成日時:2016年4月2日 17時