ふたりの瞳の先に…

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「わぁー、まなちゃん！可愛い！！」


あたしは、渉と別れた後一旦、家に戻った。

ママからは「渉くんとうまくやってる？」とか「結婚とかう考えてるんでしよ？渉くんとなら大歓迎だから！」とニコニコなママ。


結婚なんて、まだ早いよ。
でも、いずれは、出来たらなと思ってる。

渉がどう思ってるかなんてわからないけど…。





「まなちゃん、可愛いね！目とかお姉ちゃん似じゃない？」

「ふふっ、ありがとう。よく言われるわ。」

あたしは、まなちゃんを抱っこして、久しぶりにお姉ちゃんと話していた、

「Aちゃん、いいママになりそう！抱っこも上手だし！」

「たまに、受け持ちの子の妹さんとか抱っこしてるから…元々赤ちゃん好きだから、仕事忘れて抱っこしてたり…」

「じゃあ、渉くんともそろそろかな？」

いつもの優しい笑顔で言ってくれるお姉ちゃん。

なのに、その言葉に固まってしまったんだ。

そして、そんなあたしに気づいたお姉ちゃんは、びっくりした顔をしてこっちを見てた。

「Aちゃん？…どうしたの？」

【何かあったの？】って語りかけるかのように優しくあたしを見つめてくれる。

昔と変わらない大好きな憧れのお姉ちゃん。


渉もこういうところに惹かれてたんだろうな、と思うと少しだけ胸が痛んだ。




「お姉ちゃん…どうして渉とは付き合わなかったの？」

あたしの言葉にキョトンとするお姉ちゃん。

「あ、渉は何も言ってないよ…。でも…なんか…好きになってたのにどうして…かなぁ？って思って…」

あたしが悩みながら話すと、お姉ちゃんはふわっとした笑顔で笑っていた。

「そうだねー、私、渉くんと会ってたとき、惹かれてた。小さかった男の子が頼もしくなってドキドキしたのも本当なの。でも…」


すると、あたしが抱っこしてたまなちゃんを抱っこするお姉ちゃん。
もうすっかりママの顔。


「渉くんに、告白されたことがあったの。もちろん嬉しかったし、付き合いたいなと思ったけど、渉くんにはもう好きな人がいたから。」

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