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今日は、お引越しの日。

アパートが遠くないとこにあるから、荷物は少しずつ運ぶことにした。

今日から住むから、必要なものは運ばないと。


ーピンポーン…

チャイムがなって、渉がきたのを確認すると、パパやママも玄関へ出てきた。

「忘れ物はない?」

「大丈夫。近いからまた取りにくるね!」

あたしが言い終わると、渉はパパたちのほうを真剣な目で見つめた。


「A…じゃなくて、Aさんのこと大切にします。」


深々と頭を下げるのが渉らしくて、パパたちはそんな渉だから許してくれたのかな?

結婚前に同棲なんて反対されると思ってた。


「渉くんは真面目なんだから!だから任せられるんだけどね。」

「こちらこそ、何も出来ない娘だけどよろしくな」


パパたちから温かい言葉に胸が熱くなった。

本当の渉のお嫁さんになるときはいつかな?

そのときあたしはどんなことを思うのかな?

そんなことを思いながら、家を出て新しいアパートへ向かった。




新しいアパートは…



キッチンとリビングと寝室で、二人で十分広い部屋。

トイレとお風呂は一緒になっている。


とりあえず、二人で荷物の片付けをした。



「こんな感じかな?」


片付いた部屋を見渡すと、渉がちょっと不満そうに言った。

「あのさー、8割お前の部屋まんまじゃね?ほらあのボロいくまとか!」

そう言って、ベットの上のくまのぬいぐるみを指差した。
小さいころから一緒のわたちゃん!

「ひどーい!わたちゃん、ずっと一緒だったんだよ!かわいいし!」

「…わたちゃんって…ずっとわたちゃん?」


渉にそう言われて顔が赤くなる。


幼稚園のころ、パパに買ってもらったくま。


あたしはそのとき、なんの恥ずかしさもなくて、『わたるくんがだいすき!』って周りに言ってたっけ。


くまの名前もわたちゃんにしたくらいだから、どんだけ好きなんだって思ったよね…。


「やっぱりお前って……」


「な、なに?」


「なんでもない。飯でも作ろうか?」

「あ、あたしも手伝うよ!」


あたしは渉の後についてキッチンへ向かうと、渉があたしを見つめてくる。


「お前って可愛いよな…」

いつもは地球がひっくり返っても言わない言葉にドキッとする。


そして、あたしも背伸びをして顔を近づけた。

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まこ(プロフ) - ぴろぱにさん» コメントありがとうございます!キミとのキセキも続編で書かせていただきました。少しですが良かったら読んでみてくださいね。 (2019年6月30日 19時) (レス) id: b6caf7e598 (このIDを非表示/違反報告)
ぴろぱに(プロフ) - はじめまして、凄く楽しみにしていました!続きが楽しみです! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 68726d2dc3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まこ | 作成日時:2016年4月2日 17時

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