ふたりの瞳の先に…

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夏がきて、幼稚園は夏休み。
でも、あたしたちには関係ないけど、いつもよ仕事内容が違うし、早くあかれるからちょっと嬉しい。

渉と、一緒に住む部屋も決まってこの夏休み中には住めるかな？って感じ。


「Aちゃん、予定ないの？渉とどっか行くとかさー」

藤ヶ谷くんが聞いてくる。

そっか、まだ言ってなかった。でも渉からのほうがいいよね？

「行…くというか…」

「なに？」

「ダメ！渉から聞いて！」

「なんで？わたでもAちゃんからでも同じじゃん！もったいぶらないで教えてよ！」

ここまで強く言われると、弱くなるのがあたしで。

「あのね、渉と…一緒に暮らすことになったの。」

「えー、マジ？すこい展開じゃん！」

「…だから今は荷物の整理とかしてるんだ。忙しくてなかなかできなかったから」

「わた、なんにも言わないから！どうりで最近、冷たいと思ったよ！」

「仕事、忙しいみたいだからね」


ふふって、笑うと藤ヶ谷くんがじーっと見る。

「なんかAちゃん、幸せオーラ出てるなと思ってたんだよね！そりゃ、幸せいっぱいたよね」

「おかげさまで！あ、でも、みんなでどっか行くのもいいよね？佳奈と北山先生と！」


「俺パス。なんでカップルだらけのとこいかなきゃいけねーの？」

藤ヶ谷くんが断ってくるから、あたしはおめめうるうるさせて上目遣い…

どう？この作戦？

「加奈と北山先生がうまーくいくには、藤ヶ谷くんが必要なの！お願い！！」


一生のお願い！
友達の幸せのためになにかしたいんだ。



「…わかったよ。」


藤ヶ谷くんが呆れたように返事をくれた。

あたしはそれだけで大喜びして、さっそく計画を練った。




夏だからバーベキューなんてどう？

楽しみだなぁ…

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