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いきなりキスしてきたり、急にお兄さんになったり、渉にはずっとドキドキしっぱなし。
昨日、起きて食べたお粥は懐かしい味がした。
ママが仕事だったから、子どものころは渉が料理を作ってくれて、一緒に食べたっけ。
ね?渉…
あたしの気持ち伝えていい?
ーピンポーン
チャイムがなって、慌てて玄関のドアをあけると。
「あれ?静お姉ちゃん?」
「Aちゃん!お久しぶり!お仕事お休み?」
「うん、ちょっと体調崩しちゃって…あ、ママ今旅行にいってるんだ」
「そうなのね。これ、少しだけどみんなで食べてね!」
静お姉ちゃんお腹を撫でながら柔らかく笑った。
「お姉ちゃん、もしかして?赤ちゃん…?」
「そう!3ヶ月かなー。」
「わぁ!触っていい?」
お腹を触るとトクントクンって小さな鼓動が聞こえた。
小さいけど生きている、なんだか素敵だなって思った。
寝てろと言われても熱が微熱になったから、出来る仕事をやってみることにした。
こういうのが重なったから疲れも出たんだろうけど。
夕方。
携帯が鳴る。
相手は…渉。
「もしもし?」
『あ、A?体調どう?ちゃんと寝てるか?』
「大丈夫。よくなってきたよ!」
『良かった。夕飯食べれる?何か作るよ』
「大丈夫だよ…あの良かったらさ…」
電話を終わると携帯を握りしめた。
“お礼もしたいし、あたしが夕食作るよ!”
ーお前、苦手だろ?病み上がりなのに無理すんなよ。
じゃあ、一緒に作ろうか?
仕事終わったらいくから!
優しい渉の声。
いざという時はいつも守ってくれる。
だから、あたしついていきたいと思ったんだよ。
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まこ(プロフ) - ぴろぱにさん» コメントありがとうございます!キミとのキセキも続編で書かせていただきました。少しですが良かったら読んでみてくださいね。 (2019年6月30日 19時) (レス) id: b6caf7e598 (このIDを非表示/違反報告)
ぴろぱに(プロフ) - はじめまして、凄く楽しみにしていました!続きが楽しみです! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 68726d2dc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まこ | 作成日時:2016年4月2日 17時