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渉と別れて一週間が過ぎた。
もっと、話したいことがあった。
もっと、聞きたいことがあった。
でも、動物園にいるときの渉の目がどこか切なくて、こうなると心で分かってたのかもしれない。
笑ってごまかしたりしないで、話してたら違っていたのかな？
「次、A！」
佳奈と藤ヶ谷くんと、北山先生とカラオケにきてる。
北山先生はもうこの輪に溶け込んで、プライベートでも会うようになっていた。
みんなは、渉との話はしてこなかった。
「やっぱり、歌うまいね！Aちゃんは！」
「いやいや、藤ヶ谷くんの方がうまいでしょ？歌ってよ！」
そう言ったら、藤ヶ谷くんは歌ってくれた。
渉も、あの日の夜歌を歌ってくれたよね…
『ずっと君を愛してる』
あたしも、愛してるよ。ずっと…
渉が他に好きな女の子ができても…ずっと…
「…ちゃん？Aちゃん？」
「へっ？」
目の前には、歌を歌い終わって戻ってきた藤ヶ谷くん。
「歌ってる途中から、難しい顔してるなと思ってたけど、わたのこと考えてたの？」
「…」
「わたも、最近様子がおかしかったんだよね。何かあったかは知らないけど。」
藤ヶ谷くんは、遠い所をみて言った。
あたしが、その話に構えないように気遣いなのがわかった。
「あたしが、うまく付き合えなかったのかもしれない。付き合うの初めてだったから。幼なじみの渉と。だから渉も困らせてたかもしれない…」
「わたが、なんか言ってたの？」
「言ってないけど…なんとなく…」
「なんとなくって…Aちゃんも付き合ってたとき、思ってたことちゃんと口にしてた？」
藤ヶ谷くんの言葉にドキッとした。
『わ、渉？』
キスを重ねたあと、渉の手か移動したのがわかった。
目をあげたら、見たことないくらいの男の人の顔をしてた。
小さい頃から一緒にいるのに、初めてみる顔に戸惑った。
「…ごめん。」
小さく謝った渉。
あたしの不安が伝わってしまったのかもしれない。
恋人同志なら自然に流れることも、あたしには怖かった。
渉に嫌われて当然だ。
「もっと、伝えてたら変わってたかもね」
「お互いに不器用なんだから！」
藤ヶ谷くんが、ふふって笑った。
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まこ(プロフ) - ぴろぱにさん» コメントありがとうございます！キミとのキセキも続編で書かせていただきました。少しですが良かったら読んでみてくださいね。 (2019年6月30日 19時) (
レス) id: b6caf7e598 (このIDを非表示/違反報告)
ぴろぱに(プロフ) - はじめまして、凄く楽しみにしていました！続きが楽しみです！ (2019年6月30日 19時) (レス) id: 68726d2dc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まこ | 作成日時：2016年4月2日 17時
