ふたごの片寄

F.07 ページ7

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__ありがとうございましたっ！





監督か誰かにサッカー部全員で頭を下げて、サッカー部の練習は終わる。






辺りは夕暮れが始まった頃で

この時期は帰るのが楽しい。






部活終わりには、さっきまでいなかった女の子たちが少しだけ増える。

その子たちは、みーんな誰かの彼女。






可愛くて、足細くて。

大抵サッカー部の彼女は全員可愛い。笑







臣先輩にいたとしても、そんなとこは見たくないから
自然と目を背けてしまう自分。

これじゃあ現実逃避だ。



そろそろ目の前の事実に向き合わなきゃ。






確かに今日の試合は、臣先輩大活躍の試合だった。


汗を服の袖で拭う姿でさえ眩しかったり。

もうあたしは臣先輩まっしぐらだ、ホントにもう。







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「帰ろ、A」


『あ、涼太。うん、そだね』




いつの間にかユニフォームから、制服へと着替え終わっていたらしい涼太が

さり気なくあたしの鞄も持ちながらそう言ってきた。





なんでこんなに優しいんだろう。涼太

なんで、なんで？






あたし涼太にそこまで優しくしてないよ…？笑



んまぁいいや。それが涼太







『今日もさぁー聞いて、話』


「今日もねぇ。ってかもう日課でしょそれ笑」


『悪いんですかー』


「全然いいけど、楽しいし」








今から家に帰って、ご飯食べて

涼太の部屋でグチタイムだ。



聞き上手な涼太に話し始めるともう止まらない。


何かの台本を読んでるかのようにスラスラと出てくる。






それにたまーに共感して、

あたしが言葉に表せなかったりすることを、これまたすらっと言ってくるからまぁ気持ちがいい。






そしてこれには

弟もたまぁーに入ってくる。




ザ・塩の弟。





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