ふたごの片寄

F.04 ページ4

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サッカーのことは未だに分からない私、

だけど口では



『何で臣先輩ってあんな上手いんだろ』

って口走ってる。笑







でも見てて思うことは、

キツそうだなぁ。とか、かっこい。


とかの、ありふれた感情ばかり。




実際サッカーはそんなに面白くない。笑


焼けるだけだし、夏は暑いし。





でも涼太と先輩がいるから、みたいの。





矛盾してる、なんて言われてもいいよ。

自分でもそう思ってるし。






「おーい！休憩挟むぞー」



と、コーチか監督かどっちかが

夏場は一時間起きに入れている休憩を入れてくれた。





はい、こーなったら。





『りょーたっ！』



涼太に「持ってて」と渡された水筒とタオルを渡します。

多分これが...あたしの今日の最初で最後の出番。笑



スタスタと走ってくる涼太、



にもキャーキャー！って声が沸く。






はい、涼太もあんな顔であの身長なので

モテないはずがありませーん。




そんな人がお兄ちゃん、ってちょっと嬉しいなぁー。とか思ったり。






「ありがとー」


そうニコッと笑って、タオルで濡れた髪の毛をふくサマは


こいぬ。わんちゃん。





これは多分皆思ってる。

わんちゃんに似てるなぁー、って。



それを前に本人に言ってみたら、


「嬉しいような嫌なようなー、変な感じ。笑」



って返された。



ほら、今も

「暑いでしょ？」って私の前に立って日陰を作ってくれる。







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