＃百八十三振り目 ページ40
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『＿＿＿っはぁ...！』
息苦しさに思わず胸を押さえた。
ぷはっ、と思い切り息を吸い込んで、...体に力が入らない。
ふらりと揺れた体は、重力に従って倒れる、
はず、だったのだが。
「Aっ！？お前、どこから...！」
『うお...、は、長谷部...？』
「A様！いかがなされましたかA様！」
ガシッ、と確かに支えられ、頭から地面に激突することは何とか回避できた。
ぼんやりする視界で見上げると、超至近距離に長谷部の藤色の瞳。
...いや、近いな...。←
まぁいいか、と、ゆっくりと自分の足で立つ。
一瞬またふらつきかけたが、今度こそ自立することが出来た。
「さっきの子供はどうした？それに、今の光は...」
『うーんとね...。何か、さっきの子、影華だったみたい』
「！なんと！」
「...主だと...！？」
どこから説明すれば分かりやすいのか。
どう説明すれば一番伝わるかを考えて話さないと、きっとこいつらは混乱してしまう。
『影華って言っても、すごい小さい頃のね？...多分、長谷部が知ってる影華じゃ無くて、それ以前の、綺麗な影華』
「...それで、何があったんだ」
『彼女の過去を、彼女自身から聞いてきた。すごく＿＿何て言うんだろ、悲しい物語だったよ』
「っ、」
今見てきた事を、一から十まで、全てを長谷部に伝えるのは不可能だ。
辛い過去。
...救えたかもしれない過去。
けど、見方と言い方を変えればそれは、
"今、救えるかもしれない過去だ"。
暴走し続ける己を止めてくれと、彼女は言っていた。
出来るのは、私だけ。
彼女を救うことも、刀剣男士を救うのも、自分の中ですでに同義になりつつあった。
全てを終わらせられるのは、私だけ。
『長谷部の目的は、影華を救う事、だったよね。...言っちゃ悪いけど、彼女はどこかで、"終わること"を望んでるよ。私はその為に動く。＿＿＿うん、決めた。それが影華にとって、救われることだろうから』
「終わる、こと...？」
『そう。心のどこかでね。きっと私が会ったあの子は、影華の本音とか、そういうのが具現化した存在だったんじゃないかな』
自分が悪い。
辛い、寂しい。誰か、話を聞いて。
＿＿＿思い返してみれば、分かる気がする。
見て欲しかった。相手が欲しかった。
...だから、他人の本丸に手を出してしまった。
父の為、そして「自分の為」。
堕ちた彼女は、未だ、その闇の中で苦しんでいる。
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＊紫苑＊(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます！続編完成しましたよ！(*^▽^*)続編の方でも楽しんでくださると嬉しいです…！(*≧∀≦*)あともう少しだけお付き合いください！よろしくお願いします！ (2020年4月3日 21時) (
レス) id: a951637298 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 続編気になるーーー頑張ってください！！！！大ファンです！ (2020年3月30日 14時) (レス) id: 54588389f1 (このIDを非表示/違反報告)
＊紫苑＊(プロフ) - ちゃらんぽらんさん» 嬉しいコメントありがとうございます...!!1人でも多くの刀剣乱舞ファンの方を伊達組沼に落とそうと画策していた次第であります（笑）楽しんで頂いているようで作者も本望です(*^▽^*)続編、ラストスパートかけていきます！あと少し、よろしくお願いします！！ (2020年3月23日 11時) (レス) id: a951637298 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃらんぽらん(プロフ) - (続)寂しさも感じます、続きを楽しみに待っております！かなり長くなってしまって申し訳ない！更新頑張ってください！！！ (2020年3月20日 13時) (レス) id: 72997b1d17 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃらんぽらん(プロフ) - 初コメ失礼します！！めっっっっっっちゃ続きが気になりすぎて夜しか眠れません((元々鶴丸だけを推してたんですが、この小説がきっかけで一気に伊達沼に堕ちました……サイコーだぜ…((続きが気になるし、早く読みたいと思う反面、伍で終わってしまうのか…という(続) (2020年3月20日 13時) (レス) id: 72997b1d17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊紫苑＊ | 作者ホームページ：http://twitter.com/wakagi116
作成日時：2019年5月10日 18時
