【刀剣乱舞】生まれ育った本丸、何かブラックにされたらしいんでちょっと行ってきます。

＃十七振り目 ページ19

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太刀、と言えば。

私の頭に真っ先に思い浮かんだのは、"じいちゃん"と"狐"。


意味が分からない人の方が多いと思うから、捕捉しよう。

私にとってのじいちゃんは、天下五剣の中でも最高の美しさを誇る三日月宗近で＿＿＿、
狐は、稲荷大社の神様が鍛刀に協力したとされる、小狐丸。

.......あのレア太刀二振りまで、敵な訳...？




『...あなや......！言わんこっちゃない...！』




清光、長谷部、宗近、狐。

...ヤバい。
これはマジで、ヤバい。

合計四振りになった敵を対処する方法、誰か教えてー！！
と叫んでみたところで、さっさと見つけられて終了か。


＿＿＿と、いうか...。



ギシ、ギシ、ギシ、ギシ...。




『.....！？』




確実に私の元に近づきつつあるこの音は、...もしや彼らの足音では...？

...いやいや早すぎない？さすがにそれは酷い。


私が突っ立ってるこの場所は、ちょうど曲がり角を曲がった位置。
廊下を普通に歩いてくるのなら、向こうからは私の姿は見えないはず。


イチかバチか、特攻、してみる...？

いや、私がここに来たのはこの本丸を救う為であって、刀剣男士と戦う為じゃない。

＿＿＿どうする...！！？


ギシ、ギシ、ギシ、ギシ...。


一人、影でテンパることしか出来ない私に、刻一刻と近づいてくる足音4つ。




「ふむふむ...、うむ、お前たちの話を聞く限り、その人間はまだ子供ではないか？」

「子供だろうが何だろうが...、人間が入ってくれば始末しろとの主の命令だ」

「まぁ、私も主様以外の人間に興味は無いことですし...、致し方ないでしょうねぇ」

「...ねぇ、そろそろ近くなってきたっぽいよ、お三方」


『〜〜〜っ！！』




いよいよ、会話まで聞き取れる距離にまで詰められたらしい。
予想していたことは見事に的中し、...順に宗近、長谷部、狐、清光だろう。

せめて呼吸音が聞こえないように、必死に息を止める。


しかし最後に口を開いた清光に至っては、すでにこちらの気配を感じているらしいが。

...こちらの正確な位置は、恐らく掴めてない。


＿＿＿いや、だが、そうだとしてもだ。


一発逆転の策でもなければ、この窮地を脱することは出来ないだろう。

何だよ...、せっかく奥義っぽい結界まで出してみたのに、こんなところで終わりなんて。

そんなの嫌だ、こちとらあんたらに会うまで８年も待ったんだ。

.....諦めて、たまるか。



霊剣を握った拳に思い切り力を込めて、...角から踏み出そうとした、瞬間。




「＿＿＿待って！」

『！？...えっ、ちょ、わ＿＿＿！？』





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