攘夷四天王と幻の1人〜幼少期篇〜【銀魂】 (ページ4)

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▫01 幼少期ページ4

ｻﾞｰｰｰ

土砂降りの雨の中
辺り一面に人の死体が広がっていた
その中で生き残っていたのはただ1人
彼らを殺した年端もいかぬ少女である
彼女の瞳は何も映していなかった
目の前の屍はおろか
感情すらも映してはいなかったのだ

Aside

私が人を斬り始めてどれくらいだっただろうか
私は親を知らない
物心がついた時にはもう刀を振って生きていた
ある男は言った
私の血液のようなゾッとする赤い目
気味が悪いほど血が映える白い髪
戦場で圧倒的な力を振るうその姿はまさに鬼
白鬼ﾊｸｷだ。と
そいつの名前なんて知らないし
どんな顔をしてたかも覚えちゃいない
木の上から様子を伺っていた私がすぐに斬り殺したからだ
でも、その言葉だけはいやに記憶に残った
生きるためには仕方がなかった
自分を殺すために向けられた刀には殺す気で立ち向かわないと生き残ることができない
私は生に執着していたのかもしれない
あるいは自分に向けられる罵詈雑言の嵐や冷たい目に対するある種の対抗心だったのだろう
私はずっと人は私と違う種類の冷たい生き物だと思っていた

ある日のことだった
私は死人から奪ったおにぎりで食を繋いでいたが
ふと思い立って魚や鳥を捕ろうと山に登っていた。
道中、人の気配を感じ振り返ると背の高い長髪の男と私より少し年上と見られる銀髪の男の子が立っていた

＿＿＿これが私の、初めて出会う暖かい人間だった