六笑 ページ6
「トシ、この方が陰山A殿だ」
「…ん！？」
第一印象、キレーな顔した女だなと思った
そして我に返って女人禁制のはずであった真選組に女が入隊するというのはどういう事だ、と近藤さんととっつあんに問いただす
「まぁ落ち着けトシ。Aさんの能力は凄まじいぞ。」
ほれ、と近藤さんが差し出した女の履歴書に手を伸ばす
出身地、前職などについては全て伏せてあり、とても怪しい
だがこの女、剣は有名な素人でも一度は聞いたことのある道場で師範の資格を得ているどころか、他にも爆発物処理だとか、未だ俺たちの中にはいない毒物処理だとかそういう警察に必要な資格を数多く取得している
そう、まるで「
「これ、偽造じゃねーんですか」
「こら、何を言う失礼だぞトシ」
余りのハイスペックぶりに俺も少しビビる
女は表情一つ変えずにじっと近藤さんと俺の方を見据えている
それがどこか恐ろしくて、まさか攘夷志士か殺し屋の類なのではと疑った
「偽造ではありません。ですが信用してもらえないのも承知の上」
女が、喋った
まるで口しか動いていないような無表情、口角は全くもってピクリともせず、ただ義務付けられているように喋りだした
「いや、すみませんねAさん。コイツは礼儀なんてもん分からねぇ野郎で…でも悪気はないんだ」
「いえ…逆に相応の反応です。局長殿が宜しければ一月、私をここで雇って頂いて、信用できなくなれば腹でもなんでも切りましょう」
どうですか、と交渉に入る女
(腹を斬るだと？ますます意味が分からなくなってきた)
この目の前で頭を垂れる女が何を考えているのか俺にはさっぱり分からなかった
大体、こんな出来たばかりの新組織にここまで入隊したいという女の意思も理解し難かった
何のメリットがあるのだ、と
「腹を斬るなんて」
「まぁ、Aちゃんにはそれ相応の覚悟があるってことだァ...どうする、近藤」
あまりに飛躍した話に近藤さんもどうしたらいいかパニックを起こしている
＿この女何か隠しているな
それが何か分からないが、兎に角美しく一文字に閉じられたその口が原田の様に豪快に笑うところを見てみたい
単純にそのような軽い興味が俺の中で女の怪しさを上回っていた
「陰山殿、ひとつき私の下で雇わせては頂けないでしょうか」
「トシ！？」
俺は自分が何を言っているか自分でも分からなかったが
それは懇願するように自然に口から飛び出した
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めぐぽん(*´･∀･)(プロフ) - こんばんは。届くか分かりませんが、終わりなんですよね。どうなったか知りたかったです。素敵なお話、ありがとうございます！ (5月14日 2時) (
レス) @page12 id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
零 - ヤダコレ土方さんがめっちゃかわいい,,,泡抹（ひゅーず）さん書いてくれてありがとうございます！癒されました（笑） (2018年11月3日 14時) (レス) id: 4b47465209 (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(ひゅーず)(プロフ) - まっちゃむーしゅさん» コメントありがとうございます！土方さんはカッコいいイメージが強いのですが、私は可愛い土方さんも大好きで...。可愛い土方さんが書けてたら嬉しいです (2018年11月1日 22時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃむーしゅ(プロフ) - え、、、あの、、、好きです (2018年10月31日 17時) (レス) id: ea9a3f21f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泡沫(別垢) x他2人 | 作成日時：2018年10月14日 1時
