沖田総悟は義姉に甘い

33話 ページ34

貴方side


折角土方さんとのデートだっていうのに、私は心ここに在らずだった。


総悟と銀さんの言葉で頭がいっぱいだ


総悟はさっき、なんて言おうとしたの……？


総悟はどうして消えそうな顔で万事屋さんの所に行っていたの…？




考えても考えても分からない。……いや、分かりたくないだけなのかもしれない





土方「………………美晴。」


土方さんに名前を呼ばれハッとした。


美晴「は、はい！」


土方「さっきからぼーっとしてるぞ、大丈夫か？」


美晴「すみません！大丈夫です…！」


土方「総悟のこと、考えてるのか？」


美晴「……っ。い、いえ…」


土方「ったく、バレバレなんだよ」


そう言うと、土方さんは怒らずに私の頭をポンっと叩いた



土方「ほんと総悟のこと好きだな〜、お前。」


美晴「……好きです、大切な弟ですもの。多分私たちはずっと離れていた分、兄弟愛が強いんだと思います…」



土方「兄弟愛ねぇ。」





土方さんはタバコを吸いながら、そう呟いた。




美晴「そう……兄弟愛……」



何故か私は、自分に言い聞かせるかのように2回言ってしまった。





土方「…………。(こいつも恐らく…)」





土方さんはその後、何も言葉を発しなかった。






でも、繋がれていた手を ぎゅっと強く握り返してくれた。

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