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ストーリー1 ページ2

「諸橋!入って来てくれ!」


先生の合図で帝丹高校2ーbに入ると、ざわめきが起こる。

自分の美しい容姿は仕事をやる上である程度理解しているつもりだったが、まさかここまでとは。



「諸橋Aです。横浜から越して来ました。
訳あって補聴器つけてますが、生活上の問題はないので普通に接してほしいです。
よろしくお願いします!」





補聴器というのは、公安と連絡するためのインカム。補聴器風の見た目にしたので敵にもバレない。



公安から、普通に友達を作っていいし、学校にいる間は普通に高校生していいと言われたので愛想よく微笑む。


アメリカで中高すっ飛ばして大学行った私は初めての高校だ。






席に座ると、早速前の席に座っている女の子が振り向いた。


「私、鈴木園子。よろしくね!」

「よろしく、えーっと鈴木さん?」

「園子でいいわ。Aって呼んでもいい?」

「もちろん!」



そう言うと園子は満面の笑みを浮かべた。







休み時間、私はトイレに向かった。
個室でインカムのスイッチをピッと押す。

「こちら椎名、無事潜入できました。」




様々な指示をもらって私は職員室に行く。

担任がいないタイミングを確認して職員室に入る。


職員室に入り、わざとキョロキョロして担任がいないことを確認したような顔をする。
そして、ターゲットに近づいた。


「すみません、2-b担任の田中先生っていらっしゃいますか?」

「いや、いないけど…。君、転入生だっけ?」

「はい。えっと…木村先生とおっしゃるんですね。諸橋Aです。
これからよろしくお願いします。」


ターゲットと顔見知りになった。

…相手はこちらを疑ってなどいない。










教室に戻り、園子に話しかけられる。


園子「ねえ、どこ行ってたの?」

「職員室。えっと…確かそちらは毛利さんと世良さんだよね?」

蘭「蘭って呼んでよ。」

「よろしくね、蘭!」

世良「僕のことも名前で呼んでくれよな。」

「真純もよろしく!」



園子「よし、自己紹介も済んだことだし、ポアロに行かない?」

「え゛ポアロ?」

蘭「知ってるの?」


…知ってるも何も、尊敬する公安の先輩が潜入してるカフェだよ。



「ううん。
行ったことはないんだけど、ポアロのサンドウィッチが美味しいって聞いたことがあったから…!」


現役の公安だ、動揺など見せない。



園子「よし、行こうか!」

「うん!」

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作者名:降谷ゆうな | 作成日時:2017年11月4日 19時

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