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438話 ゼロの執行人 ページ39

零さんはエンジンを吹かし、アクセルを踏む。


車の後輪だけが空転し、音を上げた。




「行くよ、安室さん、Aさん」

「1ミリでもいい。ズラせるか?」

「そのつもりさ」


タイマーのカウントが6秒をきる。



「5…4…」


コナンがカウントダウンを始めた。



「『3…2…1…』」


その声に重ねて、俺も共にカウントを始める。






「「『ゼロ!』」」






3人の声が重なり、車が急発進した。


資材にぶつかりながらも、スピードを上げていく。



「ダメだ!高さが足りない!」

「上等だ!」


ハンドルを切って、右に曲がる。

何度もカーブをして、勢いをつけていく。


再び車が資材にぶつかり、ボンネットから火が上がった。

火の粉が入り込み、コナンを守るようにその小さな体を抱く。


スピードが上がり奥のフロアについた。




『…頼んだよ、名探偵』


コナンの体を離し、シートベルトを外した。


コナンは体を屈めて、キック力増強シューズのダイヤルを回した。


車は鉄骨の大きな階段に向かっていく。



シートベルトを左手首に巻きつけたコナン。

その瞬間、車は階段に突っ込み、コンクリートの壁を突き破って外へ飛び出した。



『っ…!!』


俺はコナンの左腕を掴みながらも、彼の体を車の外へ出す。


車外に飛び出したコナンはベルトのバックルからサッカーボールを出すと、目視できるまで近くに来ていたカプセル目掛けてボールを蹴り上げた。




「いっけえええええええ!!!」




炎を纏い、カプセルへ向かっていくボールを視界に捉えながらも、車から脱出し、コナンの腕を引き上げ、抱きすくめる。


でもこのままだと確実に地面に叩きつけられる。


車から脱した零さんが、こちらに手を伸ばしているのが見えた。




439話 ゼロの執行人→←437話 ゼロの執行人



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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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096 - いおりさん» コメントありがとうございます!人生の楽しみだなんて、嬉しい限りです!これからも楽しんでいただけるよう頑張ります!! (2019年8月10日 19時) (レス) id: 674cb05958 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - 黒瀬くんと降谷さんの日常を見てニヤニヤしてます。この物語は今や、私の人生の楽しみになっています。こんな物語を書ける096さんはすごいですね。これからもお体にお気をつけて、更新頑張ってください。 (2019年8月9日 23時) (レス) id: 50154c1ba9 (このIDを非表示/違反報告)
096 - basuke07さん» コメントとリクエストありがとうございます!ずっと読んでいただけて嬉しいです!それも面白そうですね…!ぜひ機会がありましたら構想を練って書いてみたいと思います! (2019年8月6日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
basuke07(プロフ) - 一番最初から今までずっと読んでますとても面白いですリクエストみたいなものなんですが夢主さんがまた警察の公安になる番外編的なものを作って欲しいです (2019年8月6日 19時) (レス) id: 7f07f3e8a0 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 裕さん» コメントありがとうございます!長いのに、ここまで読んでくれたのですね…!お疲れ様です!これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年7月20日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:096 | 作成日時:2019年7月13日 14時

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