310話 ページ11
「……まったく、何をしているんですか」
バーボンが眉を顰めて俺に近づき、縄を解いてくれた。
『…なんでここが？』
「ジンから私に連絡が来たのよ。貴方のこと、私がリークしたわけじゃないから、誤解しないで？」
『別にそれは疑ってませんよ』
縄が解かれた手首を動かして解す。
「この間の件も、ばれたわけじゃなさそうだから安心しなさい」
『それはどうも』
立ち上がって埃を払う。
「まったく…肝が冷えましたよ。早めに用事が終わって、彼女をホテルまで送っている途中に、貴方を拉致した、なんて連絡がジンから彼女に届いたんですから」
「あら、そのときの貴方の表情、傑作だったわ。私に感謝しなさい。ちゃあんと貴方にも教えてあげたんだから」
軽口を叩き合う2人を他所に、拳銃を拾い上げて懐に入れる。
倉庫の隅に、買い物袋とスマホが置かれてあるのに気づき、それも拾い上げる。
ちゃんと持ってきてくれるなんて、律儀だな…黒ずくめの組織。
『助けに来てくれてありがとうございました。じゃあ、俺はこれで』
1人で倉庫から出ようとしたが、バーボンに引き止められた。
「ちょっと待ってください。1人で帰るつもりですか？」
『だって、これから組織の大事な話もするでしょ？俺がいても邪魔だろうし…。ジンたちはもう近くにいないし、俺1人でも問題ないですよ。タクシー拾って帰ります』
「健気ね、可愛い子猫ちゃん」
『…ベルモット…、俺のこと、子猫とか言うのやめてくれません？』
「あら、いいじゃない。私、貴方のこと結構気に入ってるのよ？バーボンなんか放っておいて、このあと私とホテルでも行く？」
俺の頬に手を添えて優しく撫でるベルモット。
その背後にいるバーボンが表情を引きつらせて殺気を纏わせる。
…嫉妬してくれてるのかなぁ。
なんて内心で満足感に浸りながらも、ベルモットの手に自分の手を重ねた。
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096 - ayumigomaさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけているようで嬉しいです！頑張ります!!これからもよろしくお願いします！ (2019年6月7日 22時) (
レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
ayumigoma(プロフ) - 楽しく読ませて頂いています。頑張って下さいね(〃ω〃) (2019年6月7日 0時) (レス) id: 364bfd5e94 (このIDを非表示/違反報告)
096 - りりこスタイルさん» ありがとうございます！これからも楽しんでいただける小説を書きたいと思いますのでよろしくお願いします！ (2019年6月4日 12時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
りりこスタイル - いつも楽しませてもらってます。これからも応援してます。続き楽しみです！ (2019年6月3日 22時) (レス) id: b80200442e (このIDを非表示/違反報告)
096 - シズキさん» そこまで言っていただけるとは…！本当に嬉しいです!!これからも、飽きさせてしまわないよう、試行錯誤して書いていきますので、よろしくお願いします！こちらこそありがとうございます!! (2019年6月3日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2019年5月23日 22時
