305話 謎解きは喫茶ポアロで ページ6
山下さんへのバースデー動画で、2人が兄妹だという真実は打ち明けられる予定だったようだ。
送られてきたその動画を見た大積さんは目に涙を浮かべる。
そして膝から崩れ落ちて泣き出した。
「ったく、刺す前にちゃんと話しおうとけっちゅうねん!」
『…そういえば服部くん、イルミネーション見に行くって言ってなかった?』
「え、あ!?」
時計を確認した服部は顔面蒼白になる。
「やば!はよ錦座4丁目に行かな…!」
そのとき、店の扉が開いた。
「行くんは錦座やない。東京駅や」
やってきたのは和葉と蘭。
あーあ、間に合わなかったか。
告白は失敗のようだ。
13日の金曜日のジンクスも、割と当たってるのかも。
和葉に引きずられて、服部は店を出て行った。
今度またゆっくり、お話できたらいいな。
……って、あ…?和田さんが、いつの間にか姿を消していた。
出て行く気配に気づかなかった…。
やっぱり彼、只者じゃない…?
百人一首のヒントも出していたし、ずっとどこかと電話が繋がっていたし…。
それにわざわざホームズではなく、ワトソンの偽名を使ったということは…電話の向こうでヒントを出した、ホームズ的な存在がいるのかも…?
…でもまぁ、和田の意識はほぼ服部に向いていたし、俺にはあまり関係はなさそう、かな。
・
「イルミネーション、見に行きますか?」
事情聴取とポアロの片づけを手伝って、外に出たとき、誘われた。
『…イルミネーションって、錦座の?』
「ええ。まぁ、貴方がイルミネーションに興味を持つような人間には思えませんが」
……ん?今笑顔だったけど、ディスったよね?
「たまにはデートしませんか?って、お誘いしてるんですけど」
『…安室さんとのデートは、浮気になっちゃうからできないですねぇ』
そう言って笑うと、彼も苦笑し肩を竦める。
「行くぞ。さっさと来い」
歩き出した零さんの後ろを付いて、すぐに隣に並び、駐車場まで歩いた。
・
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096 - ayumigomaさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけているようで嬉しいです!頑張ります!!これからもよろしくお願いします! (2019年6月7日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
ayumigoma(プロフ) - 楽しく読ませて頂いています。頑張って下さいね(〃ω〃) (2019年6月7日 0時) (レス) id: 364bfd5e94 (このIDを非表示/違反報告)
096 - りりこスタイルさん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただける小説を書きたいと思いますのでよろしくお願いします! (2019年6月4日 12時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
りりこスタイル - いつも楽しませてもらってます。これからも応援してます。続き楽しみです! (2019年6月3日 22時) (レス) id: b80200442e (このIDを非表示/違反報告)
096 - シズキさん» そこまで言っていただけるとは…!本当に嬉しいです!!これからも、飽きさせてしまわないよう、試行錯誤して書いていきますので、よろしくお願いします!こちらこそありがとうございます!! (2019年6月3日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2019年5月23日 22時