1730話 ページ31
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部屋は真っ暗で、そっと寝室の襖を開けると寝息を立てて眠る零さんがいた。
そっと傍により、その寝顔を眺める。
『あ』
気づいた時には遅く、伸びてきた腕に引き寄せられる。
そのままベッドの中に転がされ、ぎゅっと抱きしめられた。
『…寝たふりかよ』
「寝てたよ。お前の気配で起きた」
掠れた声で目を閉じたまま俺を包み込む零さん。
「おかえり…。何時…?」
『ただいま。まだ5時。寝てなよ。俺、まだ着替えてないし風呂も入ってないから…』
この状態でベッドに上がりたくないと抗議するも、腕の力は緩まない。
「いいだろ、別に。明日洗濯する…」
こうなったらもう離してくれる気はないんだろう。
大人しく俺もこのまま寝てしまおうと諦めた。
でもその前に、伝えていいものか迷ったが、やっぱり彼に話しておきたいことがあった。
『…今日現場で、景光さんの、…お兄さんに会った』
ポツリとそう言うと、俺を抱きしめていた零さんの手がピクっと動いたのが分かった。
「…そうか。…でも、なんでキッドの現場に…?」
『明日、警視庁に自分宛の小包を取りに行くって言ってた』
「……ああ、…あれか。…そうか、まだ…」
零さんはその小包に心当たりがあるようだ。
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096 - つみさん» 一気読みありがとうございました!そしてお疲れ様です…!!もう一周…!嬉しいです!これからも頑張ります! (2022年1月1日 22時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
つみ(プロフ) - やっと最新話まで読めました!一気読み楽しかったです!もう一周してきますね!更新頑張ってください! (2021年12月31日 23時) (レス) id: 5c8f437fce (このIDを非表示/違反報告)
096 - ??さん» ありがとうございます…!何周もしていただいて嬉しいです…っ!これからもいろんなお話を書いていきますので、よろしくお願いします!! (2021年12月13日 22時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 今まで出会った小説の中で1番好きでもう何周もしています。何回読んでも泣ける素敵なお話で大好きです!緋色の弾丸や次の映画がこの小説にも登場するのが楽しみです!!これからも応援しています。 (2021年12月13日 11時) (レス) id: b0630737aa (このIDを非表示/違反報告)
096 - 伶さん» 初めまして!見つけて読んでくださり、さらには日課にしていただきありがとうございます!頑張って毎日更新してますので、これからもよろしくお願いします! (2021年12月10日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2021年11月16日 22時